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筑波サーキットではノーマルのFK8を食う戦闘力!
ハイフロータービン仕様で実測270馬力を発揮
シビックのチューニングはタイプRがメインストリームとはいえ、先代に限って言えば1.5LのVTECターボエンジンを搭載するシビックハッチバックも潜在能力は非常に高いホットモデル。それを証明するために、FK7シビックハッチバックのチューニングを進めたのがホンダ車チューンの名門“スプーン”だ。
その戦闘力は凄まじく、筑波サーキットでのラップタイムはノーマルのシビックタイプRを上回っているというから驚くばかり。
1.5LターボのL15Cは、独自のノウハウを投入したオリジナルターボキット(27万5000円)で武装。これはMHI製のボルトオン設計で、ハウジング容量やブレード形状の最適化によって、低速トルクと高回転でのパワーを両立させているのが特徴。また、FK7は水温上昇が激しい傾向にあるため、大容量ラジエターもインストール済みだ。
パワーアップ率はかなりのもので、燃料系はノーマルのままHONDATAのECUチューンで、ブースト1.8キロ時に実測275ps&41kgmというパワーを獲得している。
サスペンションには、ドイツKW社のネジ式車高調ベースのオリジナル仕様(FR8kg/mm)をセット。サーキット走行を睨んだややハードなセッティングが施されている。しっかり4輪を接地させながら、オリジナルLSDでガンガン引っ張っていくFFチューンドならでは味付けだ。
ホイールはオリジナルのSW388(8.5J×18+45)で、タイヤにはポテンザRE-71R(235/40-18)を組み合わせる。ブレーキは、フロントにオリジナルの6ポットキャリパーシステムを奢る。
シャープな走りの実現で効果絶大なのが軽量化。デモカーには試作のカーボンボンネットに加え、ルーフウイングを装着しているリヤゲートもアクリルウインドウ仕様のカーボン製。トータルでの軽量化は約50kgに及ぶ。
試乗したOPTION顧問の稲田大二郎は「タイプRではないけど、ただのシビックハッチでもこれだけパワーアップしてあれば手強い! 驚いたのは270psというパワー感より、ハードなサスとコーナリングでの強烈なLSDの効きだ。アクセルオンでグリップしながらグイグイ切れ込んでいき、パワーを使い切ることができる。FFで速く走らせるノウハウを、スプーンは熟知しているんだろう」と、その走りの質の高さに衝撃を受けた様子。
スプーン城本さん曰く「タイプRと比較すると、電子デバイスの制御や介入などがシンプルなので、ドライブする楽しさはハッチバックの方が上かもしれませんね。チューニングベースとして注目して」とのこと。
●取材協力:スプーン 東京都杉並区荻窪5-2-8 TEL:0120-122-095
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