目次
大人も満足する盤石のトータルパフォーマンスを実現
車検対応という枠の中で至上の乗り味を目指す
創業30年以上の歴史を持つ、老舗“アクティブ”が手掛けたZC33Sスイフトスポーツの登場だ。開発テーマは『スイフトGTI』。フォルクスワーゲンやルノーなど、ヨーロピアンスポーツハッチと肩を並べるパフォーマンスを狙っているのだ。
そのキーパーツとなるのが、オリジナルサスペンションキットの“MONACO”。ストリートからサーキットまで徹底的に走り込んで開発した自信作で、フラットな乗り味とニュートラルなステアリング特性を実現。さらに、フロントアームのピロブッシュ化やクスコ製1.5ウェイLSDの投入などで、トラクション性能の向上も図っている。
ちなみに、標準設定のスプリングレートはフロント8kg/mm、リヤ4kg/mm。デモカーはサーキット用ということでフロント8kg/mm、リヤ6kg/mmとしている。価格は25万8000円から。
ZC33Sのパフォーマンスを高めるためのポイントが、トーションビーム方式のリヤサスペンションのセッティング。理想的な挙動を求め、アクティブは現在HALとタッグを組んで、バリアブルタイプのスプリングでテストを進めているとのことだ。
また、純正キャリパーはピストンとパッドの当たり具合に難があるので、連続のサーキット走行には不向き。そこでフロントキャリパーをアクレのモノブロックタイプに変更。現在はベストマッチのパッドを模索段階だという。
エンジンチューンはGCGのハイフロータービンに、R’sの純正形状エアクリーナーという内容。制御はブーストの立ち上がり特性を重視したオリジナルECUが担い、ブースト1.25〜1.3キロの設定で162psを獲得している。
自走でサーキットへ向かってそのまま周回を楽しめるというコンセプトに沿って、フロントグリル内にはトラスト製のオイルクーラーを装備。インタークーラーもトラスト製の大容量タイプに変更している。
排気系は、トラストのキャタライザーにフジツボのオーソライズRM-Cマフラーという組み合わせ。程良い音量のスポーツサウンドに加え、純正バンパーにピッタリの渋いカーボンテールがGTIコンセプトにマッチしている。
ブースト計とセッティング用のA/F計が追加されたインパネまわり。イグニッションスイッチ下の赤いスイッチはVSCキャンセラー(3万9900円)。シートは運転席、助手席ともレカロSR7に変更している。
ボディ補強や軽量化はあえて行っていないが、トランク内のクスコパワーブレースは4点式シートベルトのアンカーとして導入。カーペット類を一切加工することなく装着可能なアイテムだ。
メッシュデザインのホイールはエンケイPFM1(FR8J×17+48)で、タイヤはポテンザS007A(FR235/40-17)を選択。ストリートメインなら、より軽快な挙動となる215サイズがお勧めとのこと。
吟味したパーツによる盤石のチューニングで、欧州のホットハッチと真っ向勝負できる上質なパッケージを作り上げたアクティブ。
今後も車検対応の枠組みの中で、コンフォートスポーツとしての様々なチャレンジを行いながら、ユーザーに還元できるノウハウを蓄積していきたいというから期待したい。
●取材協力:アクティブ 埼玉県春日部市緑町1-8-16 TEL:048-738-7670
【関連リンク】
アクティブ
http://www.active-gt.com/