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速さの秘訣はシャシーのセッティング!?
NAチューンの限られたパワーで富士2分切り達成!
国内屈指のスバルエキスパートショップとして知られる“カーステーションマルシェ”が手掛けるのは、4WDマシンばかりではない。先代ZC6に続き、現行ZD6系BRZもデモカーを導入し、ユーザーに還元するためのチューニングデータの収集に力を入れている。
マルシェがストリートチューニングで理想としているのは「街乗りでの使い勝手は損なわずサーキットでタイムが出せる」というもの。このBRZでもまずはタイヤのハイグリップ化に合わせて、足回りとシャシーのセットアップとブレーキの強化をファーストステップとして実施している。
注目は新たに投入されたHKSハイパーマックスR車高調だ。今回はスプリングレートも含め市販版を装着していたが、これはオリジナルスペック開発の第一歩としてのテストというから期待したい。フロントロアアームのトリプルエフェクトブッシュとリヤのメンバー合体くんによるシャシーセッティングも見どころで、富士での取材当日に1分59秒250をマークできた大きな要因と言えるだろう。
HKSコールドエアインテークで吸気、EXマニとハイパワースペックLIIマフラーで排気系効率を向上したパワー系は、今後スーパーチャージャーの追加も検討中。バッテリーは軽量なリチウムイオンタイプに変更済みだ。
マネージメントは、吸排気パーツに合わせてECU-TEKによる現車セッティングで燃調/点火時期を始めとした各種マップを最適化。パワーやレスポンスの向上で、NAチューンならではの気持ち良い走りが堪能できる。
ホイール&タイヤはボルクレーシングTE37 SAGA SL(FR9.5J+45)にディレッツァ301R(FR245/40R18)の組み合わせ。ブレーキシステムはエンドレスMONO4レーシングで、ローターサイズはフロント345mm、リヤ332mmだ。
ストリートの使い勝手を重視して、フロントシートはリクライニングタイプのブリッド・ストラディアIIIを選択。軽量化は行なわれておらず、エアコン&オーディオ等の快適装備ももちろんそのままとなっている。
富士スピードウェイでこのチューンドに試乗したターザン山田は「NAチューンの限られたパワーで2分切りを実現できたのは、やはりサスペンションとブレーキのチューニングによるところが大きいと実感。ハイパーマックスR車高調はしなやかな動きで最短ラインを狙える特性が強み。エンドレスのブレーキは制動力だけでなく、コントロール性の高さがタイムアタックで武器になるんだよ。唯一不安のある高速コーナーも、ウイングの追加で解消するはずだ」と評価。
バランス重視のトータルチューニングによる効果はサーキットでも狙い通りで、パワーに勝るスーパーチャージャー勢にも引けを取らない快速ぶりを披露してくれたのだ。
●問い合わせ:カーステーションマルシェ 群馬県前橋市亀里町1224 TEL:027-265-6789
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