目次
スーパーチャージャー化で真の高速ツアラーとして覚醒させる
老舗アイコードが放つ20系クラウン最強スペック
珍しい13代目クラウンアスリート(GRS204)ベースのチューンドの登場だ。手がけたのは、ポルシェやレクサス等のハイエンドモデルを得意とする老舗“アイコード”。
コンセプトは、ずばり欧州ハイエンドセダンと対等な存在。「クラウンなんだから最上級でなくちゃいけない。走りだってそう。BMWやメルセデスに負けないくらいの性能が欲しいよね。だからスーパーチャージャー化に踏み切ったんだよ」と代表の鶴田さんは語る。
ちなみに、13代目クラウンのスーパーチャージャー仕様といえば、モデリスタが手がけた“クラウン アスリート+Mスーパーチャージャー”が思い付くが、パワーは純正比45psアップ止まりで特性もナチュラル。チューニングユーザーからすれば物足りないのだ。
アイコードが選んだのは、HKSのGTS7040スーパーチャージャーだ。当然、GRS204用のキットなど存在しないため、前モデルであるGRS184用のキットにアレンジを加えてインストールしている。
設定ブースト圧は0.5キロと決して高くないが、それでも実測400ps/53kgmを発生。カタログスペックの315psから大幅なパワーアップを実現したのだ。
スピードリミッターの解除に加え、燃調や点火時期の変更はオリジナルのフルコンECUモジュールにて行う。国内外問わずのハイエンドモデルを手がけてきたアイコードだけに、ECUチューンの信頼性も折り紙付きだ。
排気系は、90φ左右デュアル出しを採用したオールステンレス製マフラーと、セル数150のメタル触媒が組み込まれた中間パイプにより排気効率を高める。もちろん車検対応のシステムだ。
足回りは、タウンユースと高速道路での粘りを両立させたオリジナルサスキットでセットアップ。それに加えて強化スタビライザーやメンバーリジットカラー、リヤサスメンバーカラーを装着し、減衰力の変更のみでサーキット走行までカバーする。
カーボンフルバケに4点式レーシングハーネスというインテリアが、サーキット走行まで想定していることを連想させる。
足元を飾るのは、4mm厚のジュラルミン板から削り出した重厚感溢れるレーシングペダルキットとフットレスト。どちらもアイコードのオリジナルだ。
ホイールは19インチのBBS RE-V(F8.5J R9.5J)で、タイヤにはアドバンネオバAD08(F245/35 R275/30)を合わせる。ブレーキ系は、オリジナルのサーキットスペックパッドとテフロン製ブレーキホースキットで強化済みだ。
全方位、隙のないメイキング。まさに欧州スポーツセダンの領域まで性能を高めた、オンリーワンのクラウンアスリートに仕上がっている。
●取材協力:アイコード 愛知県豊田市御船町山屋敷135-2 TEL:0565-46-0727
【関連リンク】
アイコード
https://icode.jp/