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遠心式スーパーチャージャーが持つ圧倒的な魔力!
サーキットでも通用するパンチ溢れる走りを実現
車種問わず、様々な方向性からパワーチューニングの可能性を探る続ける老舗チューナー“J&K”。その守備範囲は広く、チューニングショップとしては珍しいオートマの強化チューニングも独自に展開しているほどだ。今回はそんなJ&Kでアップデートを続ける、JZS161型アリストとGRS214型クラウンを紹介していく。
まずアリストは、TO4Zタービン+GTS8550コンプレッサーによるツインチャージャー仕様となる。レイアウトは直列配置で、GTS8550からダイレクトにTO4Zタービンのインデュースにパイピングすることで、ビックシングルターボのレスポンス不足をカバーしている。
この組み合わせにより、アクセルひと踏み目から驚くほどリニアにブースト圧が立ち上がり、そのままハイブーストターボの加速力を発揮するという、まさに理想のハイパワーユニットが完成した。なお、エンジン本体は、鍛造ピストンやH断面コンロッド、264度カムなどが投入された定番仕様だ。
JZS161特有のETCS-i(電子制御スロットル)はパワーチューン時にネガとなるため、プレミアムジャパン製のスロットルコンバートKITで解除されている。
重要なエンジンマネージメントはF-CON Vプロが担当。スーパーチャージャーのみならばNAと同じようなセッティングでいけるが、ツインチャージャーとなるとA/Fや点火時期の設定もシビアになってくるため、チューナーの腕の見せ所だ。
室内には、水温・油温・油圧とブースト計などエンジン管理用のメーターをセットし、レカロのリクライニングシートをセット。ノーマル然としたエクステリア同様にシンプルな仕上げだ。もちろんオートマも600psを使い切れるように強化済み。ステアリングに装着されたシフトボタンで操作すれば、さらに強烈な加速を楽しむことも可能だ。
2トン近い車重をを感じさせないほどの加速力を発揮するためブレーキチューンは必須。この車両は、エンドレスの6&4ポッドキャリパーシステムを投入して制動力を大幅にアップさせている。
一方のGRS214型クラウンは、HKSのGTスーパーチャージャーキットを装着。現状はゼロクラウン用のキット設定のままでブースト圧は0.35キロに留められている。各種リミッターは純正ECU側でカットし、燃料や点火時期などのセッティングはCANシステムや統合制御に影響を与えにくいサブコンのF-CON iSを使用する。
エンジン上面が樹脂製カバーで覆われいるため、スーパーチャージャー仕様であることを示すのは、ここから見る限り、交換されたインテークパイプくらいなものだ。
エキゾーストマフラーは柿本改のクラスKRを選択。車検対応モデルながら、心地良いV6チューニングサウンドを響かせてくれる。
オーナーは友人の影響でサーキット(主に富士スピードウェイ)走行にハマってしまったそうで、室内はセダンらしからぬスパルタン仕様となっている。レカロのフルバケットシートやレーシングハーネス、さらには内装パーツや快適装備の撤去など、本格的な軽量化も進められている。
現状ミッションは純正オートマのままだが、運良く廃盤のサード製6速MTキット(廃盤品)を手に入れられたため、近日中に載せ換え予定とのこと。21系クラウンとしては異例のハイチューン仕様が間もなく誕生するわけだ。
スポーツセダンの弱点を補い、全域でパワーの増強を体感できる至宝のチューニングメニュー。スーパーチャージャー化に魅力を感じるセダン乗りは、一度J&Kに問い合わせてみてはいかがだろうか。
●取材協力:J&K 千葉県山武郡九十九里町真亀629 TEL:0475-76-2714
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