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営業車が80年代のUSカスタム仕様に大変身
リヤシートは6:4分割できるレガシィ用を移植!?
ビレットグリルやアルミバンパーをまとったその装いは、まるでアメリカ西海岸を流しているハイラックスを彷彿とさせる。このプロボックスらしからぬカスタムを施したのは、どこぞのプロショップではなく個人オーナーだ。
「免許取り立ての頃、100万円の予算で買えるエアロ&車高調付きのワゴンを探していて、このクルマに出会いました。車名すら知らずにカッコ良いと思って飛び付いたので、4ナンバーと後から知ってビックリしましたね」。
それから、 “パーツが無いのを何とか工夫しながらイジる”というプロボックス・カスタムに熱中。カローラ用の社外ドアミラーを流用したり、内装パネルをラップ塗装するなど、自分流のドレスアップを楽しんでいるとか。
各部を見ていく。エクステリアは、一世を風靡したピックアップトラックを再現。マッキーズのUSルックバンパーにメッキシートを貼り込み、それっぽさを強調。ビレッドグリルはステップワゴン用の社外品をカットして流用した。なぜかプロボックス用の設定があったというムーンアイズのノーズブラも、このコンセプトにはベストマッチのアイテムだ。
フェンダーマーカーはスムージング処理し、スッキリとした仕上がりに。ホイールは90年代に流行ったアメリカ製のエリート・デルレイ(7.5J×17+42)で、タイヤにはハンコックのヴェンタスV8 RS(165/40-17)をチョイス。メッキ化したバンパーやドアノブと絶妙なバランスを見せる。秀逸なコーディネイトだ。
センターコンソールにはラップ塗装を施し、ピラー部も迷彩柄の生地を貼り込んで個性を演出。ステアリングやシフトノブはUSテイスト満載のポップなデザインに。また、ウインドウ昇降ハンドルをメッキタイプに交換するなど、楽しげな室内空間に仕上げている。
以前はヴィッツRS純正を流用していたが、知り合いからラッキースターのシートを譲り受けた。オーディオカスタムにも力が入っており、ロックフォードのアンプやアルパインのスピーカーをセット。臨場感のあるサウンドを楽しめる。
そんな異端なプロボックスで注目したいのは、リヤシートの背もたれに6:4分割できるレガシィ用を流用していること。横幅がほぼ一緒なので、ホームセンターで入手したヒンジの延長加工のみで装着できたそう。オーナーも「荷物の積み込みも楽になって大満足」とのこと。
カスタムベースとしてジワジワと人気が高まっているプロボックスで、ここまで個性的に仕上げられた車両は珍しい。オーナーの感性とカスタム魂には感服するばかりだ。