「アルテッツァはチューニングしてこそ意味がある」2.2L+スーパーチャージャー化で真のスポーツセダンへ!

素性の良さを生かした280馬力の過給機チューニング!

ミッションへの負担が少ないスーパーチャージャー仕様

当時は「ハチロクの再来か?」と噂され、登場前から注目を集めていたSXE10型アルテッツァ。ほぼ5ナンバーサイズのボディに、デュアルVVT-i仕様の3S-GE+6速MTを載せたFRセダンなのだから、それも当然だ。しかしその期待はすぐに崩れ去り、気が付けば不人気チューンドベースとなってしまった。

そんなアルテッツァだが、決して素性が悪いわけではない。ただ、当時のライバル車等が強烈すぎただけだ。手頃なサイズのFRセダンは稀有な存在だし、なんだかんだチューニング適合度は高い。その可能性を追求したのが老舗チューナー“エスプリ”だ。

エンジンチューンのメニューとしては、大きくNAメカチューンとボルトオン過給機があるが「パワーアップを狙うならコスト的に安く済むボルトオン過給機。それもスーパーチャージャーやろな」と、エスプリ前川代表。その理由はNAチューンだとコストがかかるし、過給機でもターボになるとトルク変動が大きくミッショントラブルを招きがちだからだ。

取材車両は「加速を力強く!」というオーナーのリクエストに応えて、エスプリオリジナルの2.2Lキットで排気量を拡大。コンロッドはノーマル以上の強度を持ち、無加工でインストール可能な3S-GTE用を流用している。ヘッドには戸田レーシング製のハイカムを導入。

その上で、ブリッツスーパーチャージャーキット(現在は廃盤/現在はHKSのGTスーパーチャージャーで代用)を装着。燃料ポンプとインジェクターの容量アップを行ない、吸気温度の安定化を実現する前置きインタークーラーも装着された。

制御はスーパーチャージャーキット付属のサブコンではなく、フルコンのF-CON Vプロが担当。「排気量アップして燃料系を換えとるし、こっちの方が細かくセッティングできるからね」とのこと。こうして最大ブースト圧0.6キロ時に実測280psを発揮する仕様が完成した。

また、アルテッツァの6速MTはアイシン製で、基本的にS15用と共通。パワーが350psを超えるとブローの確率が非常に高くなる。エスプリではWPC加工で対策したこともあるが、根本的な解決策にはならなかったため、セッティングと乗り方で対応する方向が現実的とのこと。

足回りはHKSハイパーマックスMAXプロを装着。車高を落としすぎると、バンプ時にフロントアッパーアームがストラットタワーに干渉する“アームロック状態”を誘発させる危険性が高くなるため、適度なローダウンで留めている。

前川代表いわく「出た当時はVVT-iとか電子制御スロットルとかの制御がネックやったけど、現在は対応したパーツがあるからイジるにはちょうどええよね」とアルテッツァを評価する。

続けて「駆動系はミッションだけやなくデフにも注意せんと。オイル容量が少ないもんで、すぐに油温が上がってしまう。ブローバイタンク付けて、自然落下でオイルをデフキャリアに戻すくらいはしときたいな」とアドバイスもくれた。

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●取材協力:エスプリ 三重県鈴鹿市住吉3-19-1 TEL:0593-70-8080

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