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車重600キロの軽量ボディに175馬力の高回転型ユニットを搭載
スーパーバイクの心臓部を移植したリトルモンスター!
ドイツ生まれのキュートなシティコンパクト“スマートクーペ”を、超ジャジャ馬なリトルモンスターに仕上げたのが神奈川県の“ハートネット”だ。
元々、スマートはリヤに698ccの直3ターボエンジン(61ps/9.7kgm)&6速シーケンシャルATを搭載している。さすがにそれでは面白くないということから、エンジンにはSmartuki製のバイク用エンジン換装キットを使って、スズキのスーパーバイク“GSX-R1000”用の直4ユニットを搭載しているのだ!
GSX-R1000”のエンジンはストック状態で175psを発揮し、レブリミットは1万3000rpmオーバー。ノーマルに比べて3倍近くとなるパワーに加えて、圧縮比12.5:1のハイコンプ仕様が繰り出すレスポンスは、スマートの走りを根本から変えたことは言うまでもない。ちなみに、換装キットの精度はイマイチでエンジンスワップにはかなりの加工が必要だったという。
ミッションも同じくGSX-R用。リバースギヤを内蔵したクワイフ製のデフを使用し、チェーン駆動を採用している。
助手席側のリヤクォーターガラスを潰し、ワンオフでインレットダクトを設置。ここから取り入れたフレッシュエアは直接スロットルまで導かれるため、エンジンルームの熱気を吸うことなく安定したパフォーマンスを発揮することができる。
スマートの純正ハブは3穴だが「どうしてもBBSのLMが履かせたかった」ということで、ワンオフのPCDチェンジャーで5穴に変換。ホイールサイズは9.0Jだ。フェンダーは前後ともワイド仕様で、フロントはワンオフ、リヤはブラバス製となる。それに合わせて、ハーマン製のフロントリップも横方向に延長加工が施されている。
内装は、運転席にレカロSP-G、助手席にランエボ7純正レカロを装着。シフト操作にはレバーを使用したシーケンシャル方式を採用する他、純正フットレストを撤去してクラッチペダル新設している。
レブリミットは1万3000rpmのため、ダッシュボード上には1万5000rpmまで刻まれたスタック製タコメーターを装着。その手前に確認できるデジタルのメーターは、バイク用シフトインジケーター「GIPro」だ。
ヘッドライトには、ハイ/ローともにクルーズ製HID(1万2000ケルビン)に交換。「元々ウチはHID屋なんですよ。デモカーとして作ったら逆にクルマの方が目立ちすぎちゃって…」と、ある意味、嬉しい誤算(?)だったようだ。
パッと見は車高を落とした程度のスマートだが、その走りは強烈そのもの。富士スピードウェイでのテストでは、アッという間に6速吹け切りで230km/hオーバーを達成したというからそのポテンシャルはかなりのものだ。
普通のクルマの感覚で乗ると9000rpmほどでシフトアップしてしまうが、このマシンが覚醒するのはさらに上の領域。普通のクルマはもちろん、チューニングカーでも味わうことのできないような新鮮な刺激がこのスマートには秘められている。
●取材協力:ハートネット 神奈川県藤沢市円行1-15-4 TEL:0466-86-7751
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