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V12ではないけど…心臓部は2JZ改3.4L+T51Rで840馬力!
中国のストリートシーンで戦う最高速仕様
「スモーキー永田の人気はやっぱりワールドクラス!」。中国のストリートで、そう強く認識させてくれたマシンがこちら。トップシークレットチューンドをこよなく愛する中国人オーナーが、長い時間をかけて作り上げたV12スープラのレプリカモデルだ。
さすがに、ボンネットの奥に鎮座するエンジンまではコピーしきれなかったようだが、搭載される2JZ-GTEには、HKSの3.4Lキャパシティアップグレードキットでボアストロークを87φ×94mmへと変更。ヘッド側はHKSハイカム(IN&EX280度)の導入を軸に、高回転域のパワー追従性能を高めるチューニングを敢行している。美しい大容量サージタンクはJUNオート製のGTサージだ。
タービンはビッグシングルの代名詞とも言えるT51R SPL-BBだ。3.4L仕様との相性は抜群に良く、低速域からストレスなくブーストが立ち上がる特性にオーナーも大満足の様子。制御にはF-CON Vプロ&EVCを使い、最大ブースト圧1.8キロ時に840psを発揮する。
燃料ポンプ&コレクタータンクはリヤシート位置に美しくレイアウト。隔壁は透明なアクリル板で構築、メカニカル感を演出するために内部にはスポットライトとミラーを仕込んでいる。
ホイールは本家同様19インチのボルクレーシングGT-Fを装着。もちろんブレーキにも手が入れられており、フロントには、このマシンを製作した中国のショップ「HAND WIN」の8ポットキャリパー、リヤにブレンボ4ポットキャリパーをそれぞれ投入している。
「このスープラは、もちろんストリート最高速仕様だよ。スモーキー永田は中国のチューニング界で超ビッグネーム。みんな憧れてるんだ。彼とツーショット写真を撮るのが僕の夢さ」と語るオーナー。日本のチューニングシーンでその名を轟かせる男“スモーキー永田”。その影響力は海を渡ろうと不変なのだ。
日本の25倍という国土面積を誇り、13億人が住む中国の中でも、とりわけチューニング熱が高い広州エリア。まだまだ“金持ちの道楽”的な部分があって日本のように広く一般的になっているわけではないが、“走り屋魂”は万国共通。オーナーはこのスープラを駆り、ハイウェイで夜な夜な欧州スーパースポーツ勢とバトルを繰り広げているそうだ。