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鋭いレスポンスと常用8000rpmオーバーで実現する快感フィーリング!
SRエンジンといえばターボチューニングが主流だが、コアなNAファンが居るのも事実。E・SR(※)の星代表もNA仕様SRのフィーリングに魅せられた人物の一人だ。(OPTION誌2006年5月号より抜粋)
軽量化無しでもブーストアップ仕様と戦えるメカチューンS15シルビア!
ボルトオンターボではなく、メカチューンでSR20DEの可能性を探り続けている“E・SR”。そもそもは、代表の星さんがAE86的な感覚でシルビアを楽しむべく“趣味”で始めた方向性だったそうだが、その完成度の高さから評判を呼び、多くのNAシルビアのユーザーを抱えるまでになった。
今回紹介するS15も、そんな数あるNAチューンドの1台。「快適装備はそのままに、サーキットで思う存分楽しめる仕様にしてほしい」というオーダーで製作されたものだ。
チューン内容は、まずヘッドの加工と修正をキッチリ行い、面研とヘッドガスケット交換で圧縮比を12.6に設定。カムはオリジナルで4種類用意している中から、街乗りメインということで作用角が一番小さい280度を選択。
腰下はノーマルのまま、高回転型の実測226ps仕様に仕上げているのがポイント。このあたりが純正コンロッド&コンロッドボルトの限界で、これ以上の馬力や、圧縮比13.0以上となると強化が必要になってくる。腰下に手を入れれば270psも可能だという。
吸気系にはオリジナルのタイプRサクションと80φスロットル、サージタンクを装備。エアフロはP11プリメーラ用を選択している。
NAエンジンでは、いかに多くの空気を吸って、排気をスムーズに流すかが重要。そこでサージタンクとサクションパイプ、EXマニをオリジナルで開発。EXマニはトルク重視の4-2-1タイプを装着する。
高回転化に伴う水温と油温の上昇はラジエターの容量アップで対策済み。さらにパルサー純正のツイン電動ファンを流用して冷却性能を高めている。これで夏場にサーキットを走っても水温は90度で安定し、オイルクーラーを装着する必要も無いそうだ。
絶対的なパワーに乏しいNAチューンだけに、足回りに対する拘りも相当なもの。特に特徴的なのが、全長調整式ながらヘルパースプリングを組み合わせたリヤサスで、ローフォルムを実現しつつ、コーナリング時の内輪設置性を高めるようになっている。
サスペンション自体はアラゴスタ車高調ベースのオリジナル。ブレーキはスペックRのものを移植して強化済みだ。
このチューンド速さは相当なもので、軽量化やボディ補強を行っていないにも関わらず、ラジアルタイヤで筑波1分8秒台をマークしているのだ。ブーストアップ仕様と遜色ないその性能は、まさにオーナーの注文通りと言うわけだ。(※E・SRは現在閉店しています。)