目次
FC3Sパーツを多数流用し戦闘力を大幅アップ!
430馬力が炸裂するサーキットスペックのSA22C
SA22Cを後輩から5万円で譲ってもらったところからスタートしたというオーナーのRX-7ライフ。以来、20年以上メンテナンスとチューニングを続け、現在の仕様まで辿り着いたそうだ。
搭載されるエンジンは、埼玉県の“トップフューエルレーシング”で製作されたサイドポート拡大仕様の13B-T。アペックスシールは2ピース改3ピースで、表面にDLC加工が施されている。
組み合わされるタービンはTD07S-25Gで、最大ブースト圧1.1キロをかけて430ps/46kgmを発揮。制御はFC3S純正ECUとF-CON Vプロによるものだ。
ハイパワーを得るために補器類もアップデート。ブローに直結することもある燃料系は、コレクタータンク&大容量燃料ポンプを追加して対応する。
高回転で失火を懸念して、点火系はFD3S用のイグナイター&コイルを流用している。
足回りは、スーパーナウ製パーツを使ってFC3S用ハブやブレーキを移植。サスペンションもFC3S用のオーリンズ(F8kg/mm R4.5kg/mm)を組む。アーム類もほぼピロの調整式だ。ミッションは強度に優れるFC3Sの5速、4.4ファイナルと組み合わせることで筑波サーキットを3速&4速だけで走りきれるほどのフレキシブルさを実現している。
ホイールはSSRのRS-8を16インチ&17インチと前後異径でセット。タイヤにはアドバンA050(F225/45-16 R255/40-17)を組み合わせる。
追加メーター類が所狭しと並ぶ室内。純正のタコ&スピードメーターは、それぞれ1万1000rpm&240km/hまで表示できるように加工されているが、最高速アタックで軽く260km/hオーバーをマークするこのSA22Cにはこれでもスケールが足りない状態だ。
ボルト留めではなく、ボディ側にボックスを製作して溶接留めするというレーシングカー同様の手法が取られた11点式ロールケージ。古いクルマだけに、ボディ補強の恩恵は現行車以上に大きく感じられるという。
インパクト抜群のワークスフェンダーや巨大なGTウイングが、只者ならぬ雰囲気を醸し出すエクステリア。どれも全開走行する上で欠かすことのできない機能装備だ。
こうして完成したSA22Cは、オーナードライブでありながら筑波サーキットで1分2秒台をマーク。そう、このロータリーチューンドは、ベースは古くてもFD3Sと真っ向勝負できるほどの性能を秘めているのである。(OPTION2誌2012年8月号より抜粋)
●取材協力:トップフューエルレーシング 埼玉県越谷市東町5-209 TEL:048-935-1913
【関連リンク】
トップフューエルレーシング
http://www.topfuel.jp/