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S15の機関をフル移植した美しすぎるS13シルビア
イシカワボディのワイドフェンダーでキメる!
めっきり数が少なくなってきたシルビアだが、その分、現存する個体はキッチリとレストアされ、作り込まれているケースが多い。イシカワボディのワイドフェンダーで武装したこのS13もそんな1台だ。
ベース車両は、イシカワボディの石川代表がシルビア最安期にタダで手に入れたNAのQ’s。しばらく放置していたそうだが、友人からS15シルビア(スペックS)を譲り受けたことを機にフル移植を決意したそうだ。細部を見ていく。
パワートレインはS15のSR20DE+6速MTを換装。チューニングは排気環境のみというライトな内容だが、不要なハーネスや補機類を撤去しているため、エンジンベイはシンプル&クリーンな印象だ。
エキゾーストマフラーは友人に作ってもらったというワンオフスペシャル。純正風の小径ツインテールが特徴的だ。
メーターやダッシュボードはS15シルビア用に交換。これは、6速MTへの換装で車速パルスの取り方が変わることへの対応策でもある。この車両はエアコンシステムもS15用に変更されているが、バルクヘッド加工などかなり苦労を強いられたそうだ。
内装の近代化に合わせてシートはレカロのA8を投入。「本当は、ダッシュボードはレトロチックなS13のままにして、レカロLXを入れる予定だったんですけどね…」とは石川さん。
そしてエクステリア。純正フェンダーアーチの40mmほど切り上げて、フロント片側20mm、リヤ片側40mmワイドのオリジナルフェンダーをセット。なお、このフェンダーは前後セットで製品化(8万8000円/FRP)されており、取材車両はパテで繋ぎ目を埋めてナチュラルな曲線を描くシルエットを創出している。
足回りはエアーリフトのエアサスでセットアップ。深リムの18インチホイールはBBSスーパーRSのリバレルで、サイズはフロント9.5Jのリヤ10.5J。そこに225/35-18と245/35-18のタイヤを引っ張り装着している。ちなみに、サスメンバーも前後S15用に変更済みだ。
最終的には、ボディと燃料タンクとドアハーネス以外の全てをS15化したそうだが、完成度は異次元レベル。これまで様々なカスタム車両を手掛けてきた石川代表のボーダーレスなカスタムの知識と、デザイナーとしてのセンスが創り上げた、まさに美しすぎる1台だ。
PHOTO:Akio HIRANO
●取材協力:イシカワボディ 静岡県浜松市北区三ケ日町下尾奈1139-1