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心臓部は7M改TO4Eシングルターボ仕様で400馬力!
ボディのコンディションを見ればオーナーの愛情が分かる
左ハンドルマニアのオーナーが、25年以上の長い歳月をかけて育て上げたMA70スープラ北米仕様の登場だ。ちなみにこのオーナー、MA70の他に左ハンドルのZ31も所有しているほどの筋金入りだったりする。
一般的に、国内でも流通していた車種の左ハンドル仕様を見ると少なからず違和感を覚えるものだが、北米市場を強く意識したデザインを有するA70系の場合、実車を見ても違和感ゼロ。室内は追加メーターが並ぶストリートチューンドらしい仕上がりだ。
逆輸入の北米仕様車であることを物語るのは、何もハンドル位置だけではない。ドア開口部に貼り付けられたプレートには、アメリカの車両識別番号であるVINコード(Vehicle Identification Number)が記されている。この辺りも異国情緒を感じさせてくれるポイントだ。
搭載されているエンジンは3.0L直6の7M-GTEU。腰下にHKSの鍛造ピストンなどを組み込んで強化し、ヘッドには256度の作用角を持つハイカムをセット。そこに往年の名機、TO4Eタービンを組み合わせて400馬力を発生させる仕様だ。今では激レアなHKSの7M-GTクロスオーバーパイプが泣ける!
エキゾーストマフラーは、ラインハルトからリリースされている20ソアラ用をベースに静音バルブやチタンサイレンサーをドッキング。オンリーワンのツインテール仕様を作り上げた。
サスペンションはテインのフレックスダンパーをセット。ブレーキキャリパーは前後ともにZ32純正を流用して容量アップを図る。ホイールは19インチのSSR製MS-3。サイズはフロントが9.0Jプラス24、リヤが10Jプラス24という構成だ。
エアロパーツはアブフラッグ製を軸に構築しているが、アンダー部分に装着されている黒いスポイラーは全てオーナーの手によるワンオフスペシャルだ。小ぶりなアイテムではあるが、全体のスタイリング引き締めに一役買っている。
鮮やかな真紅のボディカラーはてっきりオールペンによるものかと思ったが、聞けば“購入時のまま”だという。コーティングを始めとする定期的なメンテナンスによって、美しい輝きを保ち続けているそうだ。
“左ハンドル”という要素で注目した車両ではあったが、オーナーの深い愛情によって保たれたボディのコンディションこそが最も注目すべきポイントなのかもしれない。
PHOTO:堤晋一
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