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6連スロットル化で絶品のサウンドとレスポンスを叶える!
楽しく気持ちよくを優先した個性派チューンド
「子供の頃に先輩が乗っていた20ソアラがカッコ良くて、将来ソアラに乗ろうと思ったのが始まりですね」と語るのはオーナーの松本さん。免許取得直後にソアラを購入し、現在の愛機は17年間乗り続けている3台目。全て7M-GTE搭載モデルを乗り継ぐ筋金入りだ。
長期間、同じクルマに乗り続けていると、チューニングのマイブームや方向性は変わっていくものだ。松本さんも、全盛期はパワー最優先で心臓部を7M改3.1L+TD07-25Gタービン仕様(500psオーバー)まで鍛え上げたが、年齢と共に思考が変化。“極まった速さよりも気持ち良さ”を優先するようになり、思い切って親交深いチューニングショップ“ブラックライン”に大幅な仕様変更を依頼したそうだ。
「鈴木さんとお酒を飲みながら、ソアラのチューニングプランを相談していたんです。その際に提案されたのが、7MのNA化。しかも、ワンオフのスロットルを連ねた6連スロットル仕様というものでした」と松本さん。
ブラックラインは、屈指のパワーチューナーであると同時に、高品質なワンオフメイドのパーツを製作するショップとしても有名だ。実際に、松本さんもオリジナルのクーリングパネルを製作してもらった経験がある。過去の作業実績からくる信頼感もあり、フルオーダーメイドの6連スロットルという提案に興味をそそられたそうだ。
そうして完成した稀有な7M改6連スロットル仕様は、松本さんの期待を大きく上回るものだった。「想像以上にレスポンスが良くて、サウンドも最高。絶対的な速さは無くなりましたが、これまで以上に乗ることが楽しくなリましたね!」と、この選択が正しかったことをすぐに実感したという。
なお、ブラックラインが製作した6連スロットルは45φの削り出し仕様で、スロットル装着時に干渉したオルタネーターは、ブラケットを新設してリロケート済み。美しいEXマニも、ブラックラインによるワンオフメイドだ。
ホイールサイズに合わせてリメイクを繰り返したフェンダーは、現状40mmワイドの叩き出しとなる。組み合わせるホイールは、18インチのワークエモーションD9R(F9.5J±0 R10.5J+12)だ。
バー式タコメーターとデジタルスピードメーターが当時のトヨタ車の象徴。追加メーター類は、グローブボックスやエアコン吹き出し口を利用してセット。ブースト計などターボ仕様時代の名残もまだ残されている。
スタイリングは、基本的に純正フォルムをキープ。前置きインタークーラーを装着していた時にくりぬいたフロントバンパー内部は、空洞が目立つので今後無加工の純正品に戻す予定とのこと。
アウトレットダクトを備えたボンネットは、ソアラ乗りの有志達が企画してメーカーにスペシャルオーダーしたというドライカーボン製の逸品。これは30台分のみ製作された超レアアイテムだ。
現段階での完成度は80パーセント。エンジン本体がターボ前提の低圧縮仕様のままということもあり、その辺りを見直しつつ、NAメカチューンとしての完成度を高めていくというから楽しみだ。
●取材協力:ブラックライン 埼玉県川越市下広谷690-1 TEL:049-239-6667
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ブラックライン
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