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ライトな仕様でトータルバランスを高める!
ユーザーライクの究極形を目指したシーカーシビックタイプR
「誰でも実現できる、ユーザー目線のライトなストリート仕様です。どこかが突出するのではなく、とにかく全体のバランスを大切にしました」と、マシンメイクについて語ってくれたのは、“シーカー”の寺岡さん。
パワーチューンは、オリジナルの吸排気系&駆動系パーツに、スプーンの純正書き換えECUをセットしたライトスペック。冷却系は、タバタのアルミ2層ラジエターの他、オリジナルローテンプサーモスタット、ハイプレッシャーラジエターキャップ、軽量プーリーセットで対策している。オイルクーラーは未装着だ。
オリジナルパーツの数々はどれも拘り抜いて開発されているが、特筆すべきは排気系だ。EXマニはシーカーがK-TECHと共同開発した、4-2-1レイアウトのスペシャルを採用。中回転域と高回転域を絶妙にバランスさせたパワー特性を持ち、フランジは全てマシニングによる削り出しという逸品だ。単体重量がノーマルの11.6kgに対して約5kgと非常に軽量なのも魅力。
エンドマフラーは、メインパイプ径を50→60.5φ→70φのメガホン構造とし、低回転を犠牲にせず、高回転でのパワーアップを狙ったS.E.Sセミチタンマフラーキットタイプ2を装備。テールエンドは90φで、ブルーの焼き色やカールさせたフィニッシュなど、ルックスにも気を使っている。
一方の足回りは、別タンク式のオリジナル車高調でセットアップ。これは、乗り心地と走行性能をバランスさせるためにあえてフロントを正立式にしたモデルで、何度もテストを繰り返して作り上げたシーカーの自信作とのこと。バネレートはフロント14kg/mm+ヘルパー、リヤ16kg/mmとなっている。
ダッシュボード上には、オリジナルメーターフードにデフィ追加メーター(水温、油温、油圧)をセット。シフトノブもオリジナルで、純正140gに対して400gと重くしてあるのが特徴。シフト操作がなめらかで軽くなり、ギヤにも優しい。素材にチタンを使っているため見た目もレーシーだ。
ホイールは18インチのボルクレーシングRE30(F9.5J+35 R8.5J+52)で、タイヤはフロントにディレッツァ(255/35)、リヤにアドバンネオバ(225/40)を組み合わせている。「タイヤの銘柄が前後で違うのは僕の好みです。フィーリングが良いんですよね」と寺岡さん。
ユーザーが求めるスペックをコストに優れたライトな仕様で実現しつつ、シーカーらしい個性も感じられるこのマシンは、FD2オーナーにとっては参考になる部分が多いのではないだろうか。
●取材協力:シーカー 東京都杉並区宮前1-19-7 TEL:03-5336-7025
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