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あえて旧車感を残した現代版ハコスカGT-R仕様!
エンジンはOERスロットル仕様のRB25DE
新車レベルの輝きを放つKGC10、通称ハコスカの登場だ。製作したのは、レストモッドの名手として知られる“ロッキーオート”。L型エンジンが搭載されていたGTグレードをベースに、定番のGT-Rルックで仕上げられた2ドアモデルとなる。
ボディは一度フルストリップ状態にしてからレストアを敢行。その際に、フレームや補強バーを追加して現行スポーツモデル並みのボディ剛性を与えているのがポイント。これだけで高速巡航時の安定性が大幅に高まるそうだ。
心臓部に搭載されているのは、L型ではなくスカイラインのRB25DEエンジン。これは、トラブルフリーの快適性を求めての選択だ。
RBエンジンを換装しただけでは面白くないため、吸気系にはOERの6連スロットルをインストール。合わせて排気系にも完全等長のステンレスEXマニを組み、L型に勝とも劣らぬハイレスポンスな240psを創出している。
エンジンマネージメントには、信頼性の高いF-CON Vプロを採用。燃調や点火時期などを綿密にコントロールしている。240psと聞くと大したことないように感じるが、L型の3.0Lチューンと同等と考えて良いだろう。
エキゾーストマフラーはGT-Rルックに似合う極太砲弾タイプを採用。ちなみに、バンパーやレンズ類は貴重な新品が使われていたりする。ヘッドライトはクリアタイプをインストールする。
操作系にも工夫が凝らされている。ハコスカのアクセルペダルは本来「オルガン式」なのだが、この車両は現代の国産車に多い「吊り下げ式」へと変更しているのだ。「オルガン式ってクセがあるからね。慣れていない人でも違和感なく運転できるように、あえて吊り下げ式に変更してんだよ」とはロッキーオートの渡辺代表。
また、エクステリアからは想像しにくいが、ステアリングには電動式パワーステアリングを組み込んだ上、スカイライン用のオートエアコンも完備するなど、近代的な装備が与えられているのだ。
足回りはロッキーオートのオリジナル車高調でセットアップ。ブレーキはR32スカイラインのキャリパー&ディスクで強化済みだが、あえてダルさを残すためにマスターバックには径の小さいケンメリGT-R用を移植。旧車フィーリングをとことん追求しているのである。
旧車らしい荒々しさを残しつつ、トラブルフリーの走行性能を手にしたハコスカGT-R仕様。旧車チューンにおけるひとつの理想形と言えるだろう。
●取材協力:ロッキーオート TEL:0564-66-5488
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