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唯一無二の世界観。
ヴェイルサイド代表、横幕宏尚。彼が紡ぎ出す独自の世界観は多くのファンを熱狂させ、決して他の追随を許さないことで知られている。今回はハリウッドが誇る大ヒット映画「ワイルドスピード」でスクリーンを駆け巡った仕様と同じエアロパーツを纏うZ33、そしてそのイメージをさら昇華させたというZ34の2台を紹介しよう。
VeilSide 370Z Ver.I
Z34のマッシブなフォルムをさらに昇華させるべくデザインされたエアロパーツは、張りのある曲面とエッジの効いたシャープなラインが絶妙なバランスのもとで共存。コンバーチブルはシックなボディカラーもあって大人の雰囲気を醸し出し、クーペはより一層の存在感を与えるべくリヤにはボリューミーなウイングとオーバーフェンダーが与えられることで、他を圧倒する迫力を手に入れている。
「フロント/サイド/リヤの各スポイラーを装備して、スマートにZのプロポーションを引き立てるのがファーストステップ。それで満足できないオーナーが、オーバーフェンダー化への道を進むという2段構成ですね」とは、ヴェイルサイド横幕宏尚氏。
細部を見ていく。あえてエッジの効いた直線を使い、シャープな印象でまとめたフロントバンパースポイラー。単純な造形ではなく、面を巧みに組み合わせている点に注目したい。
絶妙なボリューム感で演出されたリヤバンパー。フロントパイプ&メインマフラーもオリジナルが用意されており、こちらもプレミアム感溢れる美しい仕上がりとなっている。また、コンバットシリーズをルーツに持つヴェイルサイドだけに、巨大なリヤウイングはアイデンティティのひとつ。横方向だけでなく上下のバランスを保つビジュアルアクセントとしても有効だ。
過給機チューンまで想定して開発されたボンネットも見逃せない。デザイン性が損なわないよう複数の立体的なアウトレットダクトをシンメトリカルに配置し、エンジンルーム内のヒートエアを強制排出するシステムを構築している。
全幅1960mmを実現するリヤオーバーフェンダーは、基本フォルムに追加するオプショナルメニューとして設定。つまり、まずはナローボディ仕様を楽しんで、飽きたらそのエアロを生かしたままワイドボディ仕様へと華麗にステップアップすることが可能というわけだ。
そして、そんな大技の中にあってぜひとも注目したいのがフロントフェンダーガーニッシュ。立体的なパネルをフロントフェンダーアーチ後方に追加することで、前後バランスを最適化。ワイド化を行わずに、リヤの強烈なオーバーフェンダーと調和させることに成功しているのだ。
ヴェイルサイドの持つブランドイメージを随所に残しながら大胆果敢にチャレンジした大作、その魅力は月日が何年経とうとも決して色褪せることはない。それどころか、その輝きは増すばかりだ。
VeilSide 350Z Ver.III
2006年に公開され、世界中でビッグムーブメントを巻き起こしたハリウッド映画「ワイルドスピード」において、非常に重要な役割を果たしたのがこのエアロを纏ったZ33。350Zバージョン3と名付けられたボディキットは、ヴェイルサイドの代表作の一つと言っても過言ではないだろう。
造形は全体的にヴェイルサイドらしい曲面で構成され、そこにエッジの効いたアンダーディフューザーを張り出させることでシャープな印象を作り出している。エアロボンネットに描き出されたキャラクターラインも独特だ。
オーバーフェンダーのデザインコンセプトは先で紹介した370Z Ver.1とイコールだが、Z33は前後のボリュームバランスを最適化するために、フロントにもオーバーフェンダーを与えている。全幅は1940mmの設定だ。
リヤウイングはコンバットシリーズを彷彿とさせるデザインを採用。オーバーフェンダーとのコンビネーションで、強烈なワイド&ローを演出する。
製作から10年以上を経た今でも、世界中からオーダーが入るというこのボディキット。このスタイルに憧れてZ33の購入に踏み切るユーザーが多いという話もうなづけるというものだ。
●取材協力:ヴェイルサイド 茨城県つくば市真瀬1250-3 TEL:029-838-1104
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