目次
全米のカスタムフリークを震撼させたN600改!
ヘッドカバーならぬガソリンタンクカバーが可愛い・・・
チューニングカー好きには馴染みの薄い車種だと思うが、ホンダが60〜70年代に生産していた軽自動車、N360は知っている人も多いだろう。当時、アメリカにはN360のボディに598ccの空冷2気筒エンジンを搭載したN600が輸入されていた。
そんなN600をベースにした魔改造マシンがこちら。朽ち果てていた1972年式のボディを手に入れ、フルレストアを敢行しつつ、心臓部には1998年式ホンダVFR800インターセプターのV4エンジンを横置きで換装! 5年以上を費やして製作された超大作だ。
ヘッドカバーの代わり(?)に被せられたガソリンタンクが可愛すぎる。とはいえ、元々42psのNコロに倍近い80ps&レッドゾーン1万2000rpmのエンジン換装は強烈。話によると、最高速は200キロを軽く超えるらしい…。
エンジン付属のギヤボックスから取り出された駆動力は、新設されたセンタートンネルに通したプロペラシャフトを介し、フォード7.5インチのリヤデフへと伝わってトラクションを生み出す。つまりFR仕様なのである。
足回りも完全に作り直され、マツダMX-5ミアータのサスペンションシステムを加工移植した。
フロント&リヤバンパーは、1967〜1968年式シボレーカマロをベースにした逸品。LEDライトを埋め込み、近未来的なエクステリアを演出している。
マフラーはバイク用のスーパートラップ! 細かいところまで拘って作られていることがよく分かるアプローチだ。
内装はポラリスRZRのシートを搭載し、ステアリング裏にはミッションパドルを設置。というか、メーターやチョークなど「そのまんま」である。リバースギヤは付いていないのだが「ドアを開けて片足でクルマを後方に蹴れば良い」との説明。確かにボディが約500kgと軽いので、それで良いのかもしれない…。自由すぎる発想である。
完成後は様々なカスタムカーショーで“モンスターN”の存在感をアピール。その過程で手にしたトロフィーは数知れず。SEMAではHONDAブースに展示されていたくらいだから、メーカーすらも一目置く存在なのだろう。