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コペンをFR化したいならプロバイルに行け!
完全公認で即ドリ仕様が作れるんです!!
2009年にテリオスキッドのパワートレインを移植した世界初のFRコペンを完成させ、注目を集めた“プロバイル”。
その時のノウハウを生かしつつ、量産性やコストパフォーマンスまで考えて進化させたパッケージが、今回紹介する4WD改FR仕様だ。
簡単に言えば、4WDモデルのフロントドライブシャフトを撤去する(FFモデルをFR化する場合はまず4WDのパーツを一式組み込むことが前提)ことで完全FR駆動を成立させるのだが、そのままではトランスファーへの負担が増えてしまう。
そこでプロバイルでは、プロペラシャフトの加工を前提にトランスファーが一回り大きいパッソ/ブーン用を移植。さらにトランスファーの油量を増やすためのリザーブタンクも開発するなど、ドリフトでも問題ないスペックを作り上げたのだ。
ちなみに、4WD改FR仕様のパッケージ価格は、機械式LSD仕様が17万6000円〜26万7300円、デフロック仕様が8万8000円〜19万5800円だ。
改めてデモカーを見ていく。エンジンは、これまでにも数多くの公認車両を手掛けてきて実績のある1300ccNAへ換装。使用したのはストーリアに搭載されていたK3-VE2だ。同じ排気量でもコペン輸出仕様のK3-VEが90psであるのに対し、ヘッド周辺のチューニングやハイコンプ化、ハイオク仕様への変更などで110psの最高出力を絞り出すユニットだ。ここにオリジナルのEXマニとストレートマフラーを組み合わせて、刺激的なレーシングサウンドを作り上げた。
足回りはあえて純正形状でセットアップ。これは、プロバイルの竹田代表がドリフト仕様を突き詰めた結果のチョイスだという。銘柄はフロントがビルシュタイン(F4kg/mm)で、リヤがKYB改(R6kg/mm)だ。
ホイールはレイズのA-LAPで、タイヤにはハンコックのV8RS(165/55R15)を組み合わせる。
ボディは内装類を全て剥がして、ドンガラ状態から製作。サーキット専用機なので軽量化も徹底している。
フロントバンパー、サイドステップ、リアバンパー、リアウイングはNRF製でコーディネイト。丸みのあるデザインのL880Kコペンに力強さと立体感をプラスしつつ、クーリング性能も高めている。
このチューンドに試乗したD1GPドライバーの川畑真人選手は「これはヤバイ…いや、面白い! フットブレーキも使えるし、足回りの味付けも絶妙だからドリフトの姿勢維持が楽。エンジンは驚くほどトルクフルで、これは初心者がドリフトを覚えるのに最適かもしれない!」と大絶賛。
トップドリフターをも感動させる動力性能。サーキットで自由自在にコペンを振り回してみたいという熱いユーザーには、要チェックのメニューと言えるだろう。
●取材協力:プロバイル(RWD laboratory) TEL:0790-83-2238
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プロバイル
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