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D1GPドライバー末永直登も思わず絶賛!?
ドリフトに特化したサスチューンも見どころだ!
カプチーノドリフトを極めんとする熱血プライベーター“カプ山”さんの相棒が今回の主役だ。
F6Aエンジンは本体ノーマルのまま、ワゴンRワイド純正のHT07-4Aタービンを流用。純正ECUにAFCとEVC4を組み合わせ、最大ブースト1.4キロ時に最高出力120psを引き出している。レブリミットは9300rpmの設定だ。
冷却系チューンも抜かりなし。ラジエターとインタークーラーは、ワンオフ品をVマウントで配置。さらに、それぞれのコアにフレッシュエアを効率良く導くための導風板も追加している。
ドリフトに重要な切れ角は、オリジナルの「山本改」ショートナックルで限界までアップ。加えて、6度弱のネガティブキャンバー角を実現するためにロアアームの25mm延長加工も実施。トーは若干アウト寄りの方向性だ。
一方のリヤは、アッパーアームを5mm短縮加工してネガティブキャンバー角を3.5度に設定。パワーとトラクションのバランスを考えてのセッティングだ。LSDはクスコのRS(2WAY)でファイナルは5.125を組む。
車高調はフロントがファイナルコネクション(10kg/mm)で、リヤがクスコ(6kg/mm)。タイヤはフロントがクムホ(165/55R14)でリヤはマキシス・マックストレック(155/65R13)だ。
エクステリアメイクも独特。50mmワイドのオーバーフェンダーにノーマル改バンパー等を組み合わせた上で、ボディは30時間ほどかけたという自作グラインダータトゥでショーアップも実行。
コンプレッサー作動でエンジンパワーが喰われないよう、エアコンは撤去。とはいえ、走行会ではウインドウを閉めなければならないので、外気導入用のエアインテークをルーフに装着。車内側には吹き出し口をしっかりと取り付けることで、夏場の走行会でも耐えられるようにした。
このチューンドをエビスサーキットで走らせたD1GPドライバーの末永直登選手は「車体が軽量だからエンジンのパワーは120psでも十分。ハンドリングはカートみたいでクイックなんだけど慣れてくれば思い通りに振れるから超楽しいよ。切れ角もあるし、深いアングルでもスピンする気が一切しないのは、ナックルと足回りのセッティングが絶妙だからだね」とコメント。
ドリフトベースとしては珍種だが、そのメイキングは想像以上に質実剛健。生粋のプライベーターがアイディアを振り絞りながら創出したドリ専カプチーノ、魅力的すぎるだろう。