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拘ったのは究極のシャコタンスタイル!
新たな価値観を造り上げるJ’sホットロッド
車高はクルマのスタイリングを左右する重要な要素だ。ただ、日常使用するストリート仕様となると、いかに実用範囲内で低さを極めるかがカスタムのハイライトとなる。
そんなシャコタンをキーワードに、アメリカ西海岸のカーカルチャー「ホットロッド」のテイストを取り入れたのが、唐木さんのNA1型NSXだ。細部をチェックしていく。
フロントバンパーは後期用をベースにリトラクタブルライトに合わせて成型。より自然な形を目指した結果、ダウンフォース製のリップスポイラーはガンメタでペイントした。インテークに組み合わせるビレットグリルは、他車種用をベースに作り直したワンオフ品で、ホイールに合わせたアクセントとなっている。
サイドステップはダウンフォース製をベースに内巻き加工。低さを際立たせるためにボトムラインをストレートに成型するなど、コンセプトに合わせたディテールワークが実施されている。
テールランプはアキュラをベースに殻割りで内部のカット部分を撤去。中央にあったバックランプもブレーキランプ化することで、デザインをシンプルに変更。バックランプはR32用を流用しナンバー横にセット。
アキュラテールを装着しているもののUSDMを狙うわけではなく、サイドマーカーなどはボディラインが崩れるため取り入れない。リヤアンダーは02R用を組み合せて自然なフォルムを作り出している。
存在感を主張するホイールは、フロント18インチ、リヤ19インチで組み合わせたビレットモデル。ホットロッドの定番バドニックをチョイスしたところが拘りだ。足元に視線が集まることを前提に、ブレーキも390mmの2ピースローターで大径化。極限まで下げられた車高との組み合わせによって、NSXオーナーだけでなくとも注目は必至だ。
フロントフード内が寂かったため、ショーアップを兼ねてナイトロタンクをセット。助手席の後部と合わせて2本を搭載し、どちらもしっかりと配管済みのため、単なるドレスアップパーツではない。
心臓部は、配管などをあえて見せるようにレイアウトしてメカニカル感を強調。吸排気の高効率化に合わせてECUもセットアップしており、NSXらしい高いパフォーマンスも体感できる仕上げだ。
インテリアはシートやドアトリムなどはパンチングレザーとエクセーヌで張り替えて上品なイメージに。ステアリングはホイールに合わせたバドニック製、ミラーなどにもビレットパーツを組み合せている。
シフトレバーはベルトサンダーを加工して装着。長年愛用してきたベルトサンダーだったため、捨てるのではなく磨き上げた後に新たな活用方法を見出したとか。
硬派なチューニングファンからすれば、邪道に映るかもしれない。しかしこのNSX、文句なしにカッコ良いのだ。「NSX=GT系」という固定概念を打ち崩さんとするオーナーの改造魂には、心から感服だ。
SPECIFICATION
■エンジン:ナイトロシステム/ステンレスEXマニ/ARCチタンマフラー/スプーンECU ■サスペンション&ブレーキ:JIC車高調改(F30kg/mm R25kg/mm) ガレージカイト・ビッグローター(F330mm R340mm) ■エクステリア:ボディスムージング加工/NA1+NA2純正バンパー合体加工/ダウンフォース・フロントリップ、サイドステップ 02R用リヤアンダースポイラー流用 ■インテリア:スプーン・フルスケールメーター/バドニック・ステアリング/インテリア張り替え/ビレットルームミラー/ワンオフシフトレバー ■ホイール:バドニック・チズル(F18×9.0J R19×10.0J) ■タイヤ:ナンカンNS-2(F205/35-18 R225/35-19)