目次
1200馬力オーバーのパワーと高バランスシャーシが武器
鈴鹿の王者が高速周回路に降臨
2020年12月のRH9走行会で2分4秒218という強烈なタイムをマークし、業界に衝撃を与えた“フェニックスパワー”のR35GT-R一号車。このチューンドの戦闘力を探るべく、今回は高速周回路を使っての0-1000m加速テストを行った。
心臓部はHKSのキャパシティアップグレードキットを投入した4.3L仕様。これに実績が豊富なTD06SH改25Gタービンを組み合わせる。レースガスを100%使用して現車合わせセッティングを行うことで、最大ブースト2.1キロ時に1221ps/147kgmを発生させている。
排気系は、トラストのEXマニにRH9の90φフロントパイプ&100φマフラーという構成だ。駆動系にもキッチリと手が入り、GR6ミッションはギヤからクラッチまで強化品に置き換えられ、前後デフもATSのカーボン1.5WAYが導入されている。
溢れんばかりのトルクを活かすべく、フロントをワイドフェンダー化し、前後とも325サイズのミシュランパイロットスポーツカップ2を装着。ホイールは前後12JのアドバンR6だ。サスぺンションは、ストリート用のアラゴスタタイプSA(F18kg/mm R10kg/mm)を軸に構築している。
一方のインテリアは、鈴鹿最速ランナーながらストリートの雰囲気を強く残している。レカロ製のスポーツシートは運転席がフルバケット、助手席がリクライニングタイプ。もちろんエアコンもしっかり作動する。軽量化はなしだ。
エクステリアを構成するエアロパーツは基本的にサーキット仕様から変更なし。リヤウイングは走行中のドラッグ軽減のために、小ぶりな純正スポイラーとしている。
アタッカーを務めた飯田章選手の「これまでにも数え切れないくらいのチューンドR35に乗ってきたけど、このマシンの加速感はちょっと別次元という感じ!」という言葉通り、0-1000mは18秒00、1000m到達時の速度は327.22km/hをマークした。
「マシンとコースコンディションがバッチリ決まれば、0-300km/hで12秒台、0-1000mで14秒台も夢でないと思いますよ」とはフェニックスパワー横山代表。まだまだ伸び代は残されている状態というわけか。恐るべきチューンドGT-Rである。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
【関連リンク】
フェニックスパワー
http://www.phoenixs.co.jp