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低速トルクの細さを補う最終手段か!?
TO4Zタービン+GTS8550スーパーチャージャーを直列配置!
ロータリーエンジンの特徴と言えば、高回転まで詰まり感なく伸びる直線的なエンジン特性。奏でるエキゾーストサウンドまで含めて、この独特なフィーリングに魅了されるファンやマニアは少なくない。
逆にデメリットや欠点とされるのが、低速トルクの頼りなさだ。特に、チューニング度が増していくと極低回転での街乗りでストレスを感じる場合も多いし、サーキット走行時にミスでパワーバンドを外した場合などはリカバリーが難しくなってしまう。
そんなロータリーのネガティブポイントを補うべく、13Bチューニングでは珍しいツインチャージャー化を実行したのが富山県の実力派チューニングショップ“サブライブ”だ。
このFD3Sは、元々13B-REWエンジンにジャストフィットと言われるTO4Zタービンをセットしていたのだが、このビッグシングルが真価を発揮するのは高回転。街乗りで頻繁に使う低中速域はトルク不足を感じるシーンも多かった。
そこで、TO4Zタービンを活かしたままオリジナルのプレートを介してHKSのGTS8550スーパーチャージャーを直列配置。製作にはかなり苦労したそうだが、結果として3ローター仕様を上回るワイドなトルク特性を手にすることに成功したという。
重要なエンジンマネージメントはF-CON Vプロ3.4が担当。ブースト圧はウエストゲートスプリングの減圧で約1.1キロにセットされ、最高出力は480psに達している。
なお、ツインチャージャー仕様は吸気温度が上がりやすいため、インタークーラーとラジエターはVマウントで配置。また、エンジンの発熱量増加対策としてHKSのオイルクーラーを右フェンダー内に追加。ナンバープレート後方に確認できるコアはトラクションオイル(スーパーチャージャー駆動用)用だ。
重要なエキゾースト環境は、サブライブによるワンオフシステムで排気効率を極限までアップ。ロータリーらしいサウンドを演出しつつ、パフォーマンスを高めた13B-REWエンジンの排気をしっかりと抜き出す性能重視の逸品だ。
完成した車両は若きオーナーが日々乗り回しているそうだが、その溢れるトルク感に大満足とのこと。トルクの細さに嘆くロータリー乗りにとって、この直列ツインチャージ仕様は夢のチューニング法と言えるだろう。
●取材協力:サブライブ 富山県富山市手屋2丁目18-20 TEL:076-482-3758
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サブライブ
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