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RB26改2.8Lを搭載するサーキットスペック
各部の美しい仕上がりも注目だ!
山梨県にある“カーショップポルシェ”。代表の藤本さんは、JUNオートメカニックでの修行時代に名だたるチューニングカー製作に携わってきた名手だ。
そんなトップチューナーが手掛けるPZ31フェアレディZは、元々RB20DETエンジンが搭載されていたモデル。このエンジンをRB26改2.8L仕様に換装し、サーキットを周回できるようセットアップを進めている最中だ。
「予算の関係から大きく3回に分けてチューニングをしているクルマで、今はまだ2段階目のチューニングが終わったところです。そのため、まだターボはR33GT-RのN1純正ですしインジェクターもノーマル。今後はビッグシングルターボにして、きっちり作り込む予定です」と代表の藤本さん。そう言いつつも、Z31の細部は現段階で非常に高いクオリティで仕上げられている。
例えばインタークーラー。Z31のラジエターはノーズを低くするためにノーマルでも斜めにマウントされている。このラジエターの独特のマウントを利用して、インタークーラーを下側へ水平に取り付けてVマウント化しているのだ。また、左右のダクトの奥にはツインオイルクーラーも装備し、ラジエターだけ大容量のものへ交換すれば夏場のサーキットでの水温対策も万全になる予定だ。
なお、エンジンは本体からハーネスまでBNR32から移植したRB26DETTがベース。JUNの2.8Lキットを組み込み、今後のビッグシングルターボ化を見据えた強化パーツが各部に組まれている。現時点ではまだインジェクターもノーマルのため、パワーは約450psだ。
240Zを思わせる縦デュアルマフラーは、横向きのデュアルサイレンサーのテールパイプにひねりを加えて制作したワンオフスペシャル。装飾のないエンドパイプも当時風だ。
アニバーサリー仕様をよりワイドにしたようなフェンダーには、後々ハイパワー化しても対応出来るよう295/30R18のアドバンA050がセットされている。
足回りは、ZEALファンクションをベースにしたオリジナル車高調を軸に構築。ブレーキもエンドレスの6ポッドキャリパーで強化済み。ホイールはボルクレーシングZE40(11J×18)だ。
室内は純正の面影を強く残した仕上がり。オーディオやナビ、エアコンなどの快適装備はもちろんフル搭載だ。デフィの追加メーターもセンス良くインストールされている。重要なエンジンマネージメントは、F-CON Vプロ4.0が担う。
国産スポーツモデルの代名詞的存在として長い歴史を持ち、世代交代を続けるフェアレディZ。その一時代を担ったZ31は、今時のチューニング技術やパーツを投入することで30年前とは違った楽しみ方ができるのだ。
SPECIFICATIONS
■エンジン:RB26改2.8L換装/BCNR33 N1ターボ×2/JUN2.8Lキット、強化オイルポンプ、強化ヘッドボルト、強化クランクキャップ、ハイカムステージ2/水平マウントインタークーラー/HKS F-CON Vプロ4.0/BNR32 ECCSハーネス&ECU移植/ワンオフ縦デュアルマフラー ■ドライブトレイン:エクセディカーボンツインクラッチ/FS5R30Aミッション ■フットワーク:ジールファンクションポルシェスペック/エンドレスチビ6/326mmローター ■タイヤ&ホイール:アドバンA050(FR295/30R18)/ボルクレーシングZE40(11J) ■インテリア&エクステリア:レカロSR6、SR3/デフィメーター各種/ZR2・Tバールーフ除去(ZR1ルーフ移植)/アニバーサリー仕様エアロ一式/Zブラックバードリヤカーボンスポイラー
●取材協力:カーショップポルシェ 山梨県南アルプス市東南湖252-2 TEL:055-284-0813
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カーショップポルシェ
http://www.polsche.com