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ワンオフ仕様のエキマニでK26タービンを装着!
軽量ボディに250馬力エンジンでパンチある走りを実現
当初、EG6型シビックが第一候補だったが、予算の問題でEP82型スターレットを選択したという吉田さん。アフターパーツの選択肢が少ない中、いかにハッチバックらしいスタイルをキープしたまま、速く、カッコ良くできるかを追求している。
ハイカムや亀有ワークスのガスケットを組んだ4E-FTE型エンジンには、ワンメイクレース用のエキマニを加工してブリッツのK26タービンとウエストゲートをマウント。最高出力はブースト1.3キロ時に250ps。軽量化との相乗効果でパンチの効いた走りを実現している。
サードの燃料ポンプや東名パワードの燃圧レギュレーターで燃料系を強化し、制御にはアペックスのパワーFCを使用。クーリングチューンも余念なく、トラストのエンジンオイルクーラーを追加し、ラジエターにはEG6用を流用して強化済みだ。ちなみに、軽量化のためにヒーターを撤去したものの、北海道の冬は地獄で少し後悔しているとのこと…。
クリーンなエンジンベイを追求しているのも、このスターレットの特徴。ARCのコアを使ったインタークーラーのレイアウトや、AE86用のマスターバックレスキット流用など、吉田さんの拘りは細部にまで及ぶ。
室内はエアコン&オーディオまで撤去されたレーシング仕様。この車両が完全に走りに振った車両であることがよく分かるパートだ。ロールケージはクスコの7点式で、シートは左右ともにブリッドのジータIIを備える。
内装パーツは全て撤去し、完全な2シーター化を敢行。見慣れないリヤのタワーバーは、スターレットの純正オプションだ。
ホイールはマイナスオフセットのボルクレーシングTE37V(9.0J×14-15)をセレクト。ドライブシャフトはスプラインの部分を詰めて5mm短縮し、XYZの車高調で限界までローダウン。わずかに叩き出したノーマルフェンダーに太いレーシングホイールを収め、トラックスタンス的なシルエットを実現した。
北米仕様が存在しないモデルのためUS化への拘りはないが、それでも現代的で綺麗なフィニッシュを心掛けているという吉田さん。例え専用パーツが少なくても、作り手に情熱があればここまでできる。そんな熱いカスタム魂を感じさせてくれる超大作だ。
PHOTO:Akio HIRANO/TEXT:Hideo KOBAYASHI