「令和に蘇ったシーラカンス!」初代デボネアに高性能V8エンジンを換装!?

セルシオ用V8換装で生まれ変わった深海魚

高速クルーズも楽にこなす大排気量仕様!!

大きく姿を変えずに22年間も生産され続けたことから、“走るシーラカンス”などと呼ばれた三菱デボネア(初代:1964年〜1986年)。そんな稀代の名車に、現代的なテクノロジーを投入して進化させたのが愛知県の名門“C&Yスポーツ”だ。

心臓部は、元々の2.6L・直4からセルシオ用の4.0L・V8に換装。トラブルフリーでイージーに高速クルージングが楽しめるスペックを実現したのである。制御用のECUまで含めて完全なノーマル機関の移植だが、それでも260ps/トルク36kgmの出力は十分な走行性能をデボネアにもたらすことは言うまでもない。

90度バンクの大きなエンジンを換装するにあたっては、邪魔になるエンジンパーツの位置変更やそれにともなって発生する各部の辻褄合わせのためにさらに加工…といった具合に、苦労のオンパレードだったそう。

当然ながら排気環境もフルで見直されており、EXマニからエンドマフラーまでC&Yスポーツのワンオフスペシャルに変更。アクセルを踏み込むと、とても1UZとは思えない荒々しいV8サウンドを奏でる。

セパレートシートとコラム式オートマのコンビネーションが独特の存在感をかもす室内。シート等は痛みが激しかったため張り替えてリフレッシュ。旧車にありがちな“ヤレ感”を排除しているのだ。なお、ミッションもセルシオ用を使っているが、リンケージ加工によってデボネアらしさをキープしている。

エクステリアは基本的にノーマルを保っているが、ホイールはUSカスタムの雰囲気を求めてベビームーンに交換。タイヤサイズも205/55-16とむやみに大径/高扁平化していないため、見た目のバランスも上手く保たれている。

その他、パワステのポンプやエアコンのコンプレッサーも1UZ-FE用を使い、旧車に起こりがちなマイナートラブルの芽を徹底排除。レストアしながらストック状態を保つのではなく、最新メカを移植して生まれ変わった相棒と新たな付き合い方をする。これもまた旧車チューンの一つの回答だ。

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●取材協力:C&Yスポーツ 愛知県愛知郡東郷町大字春木太子32 TEL:0561-38-8325

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