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リターン組ドラッガーの想いと共に
EJ20改2.1L+GT3タービンでMAX600馬力!
このGC8型インプレッサは、パワーチューニングを得意とする北海道の“ライズアップ”が、オーナーからの要望でドラッグ仕様としてリメイクを行なっている1台だ。
オーナーは40代のクルマ好きで、若かりし頃は第二世代GT-Rでストリートゼロヨンに通っていたという人物。生活環境の変化でしばらくクルマ遊びを封印していたものの、最近になってチューニング熱が再発。そして職場の先輩からGC8を譲ってもらい、再び直線番長を目指すようになったそう。
エンジンは前オーナーが他店で組んだ2.1L強化仕様。それをオーバーホールした上で、ヘッドにJUNのハイカム(IN/EX:68度10.5mmリフト)をインナーシム化して組み込んだ。
タービンはRX6からHKSのGTIII-5565BBにスイッチ。要となる点火系も、イグニッションプロジェクツの製品を使ってダイレクトイグニッション化を敢行した。スロットルは定番のパルサー用80φで、マネージメントはF-CON Vプロが担当する。
これらのパワーパッケージにより導き出された最高出力は500ps+α。セッティング中にクラッチが滑り出してしまったため、あくまで暫定となっているが、最終的には600psまで引き上げていくそうだ。
純正ホイールに組まれるタイヤはニットーのNT555。製造年月日はかなり古いが、保存状態が良かったため高出力に慣れるまでは駆動系にも優しいこのタイヤで走らせていく予定。サスペンションはメーカー不明だが、練習段階では直進性が保たれれば良いと考えている。
室内には精度に難のある当時物のアナログメーターがずらりと並ぶが、セッティング時に必要な情報はロガーから得ているので問題なし。とはいえ、信頼性を考えると将来的にはリメイクを考えることになるだろう。
コンソール部に設置されたミクスチャースイッチは、F-CON Vプロと連動させてプロスタートの効きを調整するためのゼロヨン必須パーツだ。
エクステリアは非常にシンプル。フロントバンパー開口部を占拠する大型インタークーラーと、小径ファットタイヤのコンビネーションが独特の存在感をかもす。
ちなみに、北海道でのドラッグレースはコロナ禍を境に激減し、名のある大会も行われていないが、「コロナ禍で開催を見合わせてきたドラッグレース(KING OF THE STRIP)ですが、今年は全開で走れるステージを復活させるべく、いくつかの会場と交渉を進めています。近日中に、告知や募集を開始できると思うので楽しみにお待ちください」とは、ライズアップ工藤代表。
600ps仕様のフルチューンGC8が走り出す日は、そう遠くないのかもしれない。
●問い合わせ:ガレージライズアップ 北海道札幌市北区篠路町上篠路12 TEL:011-775-1155
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