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心臓部はRB25改2.7L+T88-34Dタービン仕様
FRスカイラインの可能性を示したリアルチューンド
この美しいシルバーカラーのECR33は、『打倒GT-R』をテーマにオーナーと“ガレージ八幡”が二人三脚で仕上げたストリート快速スペックだ。
内外装からエンジンまで徹底的に手を入れ、いつしかOPTION誌の最高速テスト企画で実測308.4km/hをマーク(V-BOX計測)するほどのモンスタースペックへと成長。戦闘力は完全にチューンドGT-Rと同等かそれ以上にまで高まっているのだ。細部を見ていく。
心臓部は、RB25をベースに東名パワードの86.5φ鍛造ピストンとRB26コンロッド&クランクシャフトを組み込んで2.7L化。ヘッドは燃焼室加工を施した上で、東名パワードのポンカムが組まれる。いずれはバルブリフターのソリッド化に合わせてカム交換を行う予定とのこと。
タービンはT88-34Dの中でも最もEXハウジングが小さい15cm2をチョイス。最大ブースト圧は1.5キロの設定で、圧倒的な中間トルクが自慢だ。最高出力は未計測だが、軽く500psオーバーを達成している。
ブースト圧はステアリングコラム上のブリッツSBC-iDでコントロール。燃調や点火時期などの制御はアペックスパワーFCが担う。センターコンソールにはFCコマンダーも確認できる。ミッションは純正5速だ。
18インチのAVSモデル7に、フロント235/40、リヤ265/35サイズのアドバンネオバをセット。ブレーキはGReddy6ポット/4ポットキャリパーで、バランサーも備える。ファイナルギヤはBNR34純正の3.545に変更されている。
エクステリアを覆うエアロパーツは信頼性の面からニスモ製でコンプリート。バンパー開口部に設けられたドライビングランプがストリート仕様を物語る。
「ボディ剛性アップや足回りのモディファイなどやることはまだ多いですね。特にブレーキは元々ABSレスのモデルなので、その移植まで含めたチューニングを考えています!」とはオーナー。
純正風の装いでありながら、アクセルを踏み切ればオーバー300km/hを実現する圧巻の戦闘力。ここまでキレたチューニングカーはなかなか珍しい存在だ。