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ER34をベースにR31“GTS-R”のエッセンスをプラス!
FRに拘り抜いたハイチューンスペック
世界的な需要の高まりから価格高騰が続くR34系のFRスカイライン。チューニングはGT-R仕様が一つの正攻法となっているが、あえてその路線に走らなかったのが今回紹介するER34だ。
元々、エスプリチューンのR31スカイラインGTS-R改RB26仕様に乗っていたというオーナー。気に入って乗っていたR31ではあったが、シャシー性能に限界を感じ、同じRB系を搭載した最後のスカイラインであるR34にスイッチしたという。
もちろんGT-Rにも興味はあったというが、R31同様軽快なFRの走りを求めてER34を選択。当時は激安だったNA&ATのベース車を購入し、所有していたR31からRB26DETTをスワップ。ミッションはHKS製のFR用Hパターンドグを組み合わせた。
エンジン本体はHKSのキャパシティアップグレードキットを用いて2.8L化が施されており、タービンも同じくHKSのTO4Rをセット。ブースト1.5キロで650psを発生させる。
ER34のムードを強く残すインテリア。整然としているが、ロールケージはガゼットプレートにてシャーシに接続するなど、ハイパワーチューンを知り尽くしたエスプリらしい作り込みも感じられる。
外鈑パーツは、本物のBNR34用補修部品を取り寄せてセット。鈑金作業はボディショップ任せにせず、エスプリのファクトリーで納得がいくまで調整したそうだ。
フェンダーは前後にニスモのZチューン仕様をチョイス。ホイールはプロドライブのGC−010Gで、タイヤにはポテンザRE−71R(265/35R18)をマッチング。ブレーキはウィルウッドの6ポッドシステムだ。
大型のGTウイングはエスプリオリジナルの052。ダウンフォースの増強が主目的だが、エクステリアのスポーティムードが一気に高まるアイテムでもある。
GT−Rへのリスペクトを強く感じるスタイリングだが、オーナーならではの拘りも随所に垣間見える。GT-Rのエンブレムは装着せず、灯火類もあえてER34用をそのまま残していたりする。極め付けは、GT−Rには存在しないボディカラー。独特な濃紺系のソリッドカラーだが、これはR31スカイラインGTS−R専用色のブルーブラックだ。
オンリーワンの存在感を放つER34。それは、オーナーの情熱とエスプリの技術力が作り上げた、まさに究極のFRスカイラインと呼ぶに相応しい存在だ。
●取材協力:エスプリ 三重県鈴鹿市住吉3-19-1 TEL:0593-70-8080
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