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SPOONのチューンドS660が歴代最高記録を樹立
ハイフローターボ仕様のエスロクがアタック!
排気量が660ccしかない軽自動車にとって、時速200キロは大きな壁だ。OPTION誌の最高速アタックでは、未だこれを達成したチューンドは存在しない。そこで立ち上がったのがホンダ車チューニングのスペシャリスト集団“スプーン”。持ち込んだのは全方位に手を入れたS660だ。
エンジン本体はノーマルのまま、試作のハイフロータービンやインタークーラーをインストール。吸気系にはビッグスロットルも導入済みだ。これで最大ブースト圧1.2キロ時に105psを発揮する。
足回りは、スプーンのフルスペックダンパーを軸に構築。スプリングレートは前後4kg/mmの設定だ。ブレーキはフロントにオリジナルのフルモノコック4ポットキャリパーと260mmローターを奢る。
ホイールは純正(ブラック化)で、タイヤには抵抗が少ないエコタイヤのプレイズをセレクト。サイズはフロントが165/55-15、リヤが195/55-15だ。
さらに、ロアアーム部には2mm厚の超ハイテン鋼を採用した独自の剛体パーツ“スティッフプレート”も導入。サブフレームのようにサスペンションとボディを一つのBOXにすることで、ダイレクトで安定した操縦性を可能にする。
エクステリアは、オリジナルのカーボンリヤゲート&ボンネットで軽量化を推進。リヤディフューザーは試作モデルで、メイン60φのN1マフラーもオリジナル製品だ。
室内はノーマル然とした仕上がり。オーソドックスな3本スポークタイプのステアリングはスプーンのオリジナルだ。
カーボンバケットシートはサイドシェルを小ぶりにし、タイトな室内空間の車両にも対応するようにリメイクしたニューモデルを装備する。
このチューンドS660を高速周回路で走らせた稲田大二郎は「5速7500rpmまで引っ張ってシフトアップするんだけど、6速に入れると頭打ちしてしまうな。200キロ突破を実現するためには、絶対的なパワーがまだ足りない感じがする。今回は惜しかったけど、全体的によくまとまっていると思う」と評価。
気になる最高速は、200キロの大台まであと一歩届かずの196.25キロを記録。105psを発揮するハイフロータービン仕様を持ってしても空気の壁は厚かったようだ。とはいえ、この記録は軽自動車最速。最後にはワイパーまで外して目標達成に挑んだその情熱に、拍手を送りたい。
●問い合わせ:スプーン TEL : 0120-112-095
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スプーン
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