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TD06タービンを余裕で回す2.9L仕様のストリートセダン
毎日の通勤に使える日常性と耐久性も確保
4ドアセダン好きのチューニングフリーク達の間で根強い人気を誇るローレル。C35型はターボモデルがATのみの設定になってしまったが、マニュアルへの換装は比較的容易で、チューニングのポテンシャルも高い。
ここで紹介するC35ローレルは、TD06SH-25Gタービンを完全に使い切る630psの最強ストリート仕様だ。 マシンメイクを担当したのは屈指のパワーチューナー“フェニックスパワー”。
心臓部のNVCS付きRB25エンジンは、内部にアペックスがかつて限定販売した2.9Lキットをセットし、排気量を大幅にアップ。カムシャフトは東名パワードのポンカム(IN256度/EX250度)で、タービン交換に合わせて全域のトルク特性を見直している。
サージタンクはトラストの大容量タイプで、スロットルには定番のインフィニティQ45の100φを流用する。バッテリーはパナソニックの小型大容量のハイクラスモデル“CAOS”。安定した電源供給はエンジン性能を引き出すことにも貢献してくれる。
インタークーラーとエキゾーストマフラーは、エンジン出力に対応すべく第二世代GT-R用を加工装着。ローレルはBCNR33と共通のフロアを使っているため、加工流用もさほど難しくないそうだ。
エンジンマネージメントはF-CON Vプロが担当し、最大ブースト圧1.6キロ時に632ps/66kgmを発揮。可変バルタイの恩恵もあり、どこから踏んでも大トルクが瞬時に立ち上がる理想的なパワー特性に仕上がっている。
サスペンションはアラゴスタベースの特注車高調でセットアップ。大パワーを受け止めるべく、ブレーキは前後ともBNR34用ブレンボを流用して強化済みだ。
ホイールは19インチのボルクレーシングGTC(F8.5J+29 R9.5J+37/前後5mmスペーサー)をフェンダー加工なしでインストール。組み合わせるタイヤは、フロント235/35、リヤ265/30のアドバンネオバAD08Rだ。
運転席、助手席ともにレカロのスポーツJCに交換。ホールド性の向上という機能面のメリットだけでなく、デザインやレザー表皮などもローレルの車格に相応しく、ルックス面でも好マッチングを見せている。
ミッションはECR33用の5速MTを流用。合わせてBNR34用の純正センターコンソールをスマートに流用した。
想像を絶するレベルの超ハイスペック仕様だが、オーナーはこのローレルを実用車として日々の通勤にも使っているそうだが「トラブルフリーで乗りやすいです」とのこと。
インパルのフルエアロで落ち着いたルックスとしつつも、一度アクセルを踏み込めば異次元の加速力を見せつけてくれる超絶パフォーマンス。まさに“羊の皮を被った狼”だ。
●取材協力:フェニックスパワー京都 京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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フェニックスパワー
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