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走り込みと共に鍛え上げた耐久性!
ボルトオンターボ仕様のZN6で鈴鹿を駆ける
ハコスカなどのスポーツカーからクラウンやマジェスタといったセダンまで、MT/ATを問わず幅広い車種を乗り継いできたという宇山さん。若い頃からバイクとクルマが大好きでレース観戦にも出掛けていたが、ワインディングやサーキットを走るのではなく、ドライブで運転を楽しむスタイルだった。
しかし、忙しかった仕事が落ち着いた64歳の時に、鈴鹿サーキットを走ってみようとライセンスを取得。サイズ感やデザイン、価格の手頃さから選んだZN6型86をどのようにチューニングして走らせればいいのか分からず、“フェニックスパワー”へと駆け込んだ。
「チューニングカーがいっぱい止まってるな…と、通勤時に見かけて気になっていたショップがフェニックスパワーでした。そして愛車と同じ86が入庫しているのを見た日に、思わず相談に訪れました。最初はマフラーとホイール交換からスタート。そこからは、鈴鹿を走って気になる部分が出たら相談する形でチューニングを少しずつ進めていき、13年を掛けて今の仕様に仕上がりました」とは78歳を迎える宇山さん。
GTスーパーチャージャー仕様のエンジンは、年齢の近いサーキット仲間で速かった86がスーパーチャージャー仕様だったことからフェニックスパワーにリクエストしたもの。弱点となるコンロッドを強化したローコンプ仕様という耐久性重視で、機関系は300ps仕様でもノントラブル。「鈴鹿の長いストレートが楽しく走れるようになっただけじゃなく、ストリートでも楽に走れる」とのこと。
全開走行に耐えられるブレーキの頼もしさを引き出すため、エンドレスのモノブロックキャリパーをセット。タイヤはヨコハマアドバンネオバAD09(FR255/35-18)、ホイールはTWSモータースポーツのT66-F(FR9.0J+40)をセット。
走行距離6万kmほどでありながら、走り込みを重ねた跡が強く感じられるシフトノブ。走行枠を常に全開で駆け抜けるスタイルに4速が音を上げるため、GRクロスミッションとミッションオイルクーラーを新たに投入した。
幾度かクラッシュも経験しているため、修理時にはLEDヘッドライトやエアロパーツを投入してアップデート。ところどころ潰れたインタークーラーのフィンを見れば、熱心な走り込みが伝わってくる。
「子供も孫もクルマに興味がないのが寂しいですね(苦笑)」と話す宇山さん。鈴鹿では年代の近い仲間が86やBRZ、R35でスポーツ走行を楽しんでいて、スポーツ走行だけでなくクルマ談義でも盛り上がっている。
最近は夏場の走行を控えているそうだが、それでも走りに行けば30分枠をみっちり走り込むというタフネスぶり。耐久性を備えたハイパフォーマンスを発揮しているのは愛車だけでなくオーナーも同様なので、このまま米寿の88歳までアクセル全開で突っ走っていただきたい。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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フェニックスパワー
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