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高回転重視のGTIII-SSタービン仕様が熱い!
リヤのコイルオーバー化でメカニカルグリップを高める
1.4Lターボエンジンが採用され、痛快ホットハッチとして注目されるZC33Sスイフトスポーツ。各チューナーの努力によりパワーチューンは確立された感があるが、ピックアップに優れたノーマルタービンや一般的なポン付けタービンは高回転の伸びがかなり厳しい。HKSから販売されている、売れ筋のGTIII-FXでも風量的には200ps止まりだ。
そこでターボチューンを得意とする“トップフューエル”が目をつけたのは、ピックアップ面ではノーマルタービンに及ばないものの、3000rpm付近からパワーバンドに突入して、高回転まで突き抜ける特性を持つGTIII-SSだった。
「インタークーラーやインジェクターを変更せずに、ピークで250ps付近が狙っていける点もGTIII-SSの魅力です。もちろん、完全ストリート仕様ならGTIII-FXで十分ですが、高速サーキットを走るようなオーナーなら、中高回転で頼もしいGTIII-SSの方が良いでしょうね」とはトップフューエル森本メカ。
エンジンパワーに見合ったグリップ性能を引き出すため、フロントは225サイズのアドバンA052を3度半のキャンバーでセットアップ。コイルオーバー仕様としたリヤは215サイズのA052でキャンパープレートで1度とした。
サスペンションはトップフューエルオリジナルのブルーダンパーを装備。これは、車高を下げていくとストローク確保が悩ましかったリヤをコイルオーバー化によって攻略したモデルだ。スプリングレートはフロント10kg/mm、リヤが8kg/mm。ブレーキはエンドレスのシステムインチアップキットで強化されている。ホイールはアドバンレーシングRZIIだ。
純正フェイスをキープしたハーフスポイラー仕様ながら、アンダーパネルとの相乗効果でダウンフォースを高めるフロントセクション。メカニカルグリップに空力をプラスし、コーナリングスピードの向上を狙っているのだ。
このチューンドを鈴鹿サーキットで試乗した飯田章選手は「足回りとダウンフォースが高次元でバランスされているおかげで、4輪のグリップ感がとにかく高く、S字やスプーンも不安を感じることなく全開で駆け抜けていける。エンジンも中間域がしっかりとパワーが乗るからアクセルを抜いても即座に攻め込んでいける。非常に乗りやすいし速いよ」と絶賛。
そんな飯田選手のコメント通り、わずかなアタックタイムだったにも関わらず、2分24秒232という圧巻のタイムをマーク。この記録には“さすがトップフューエル”としか言いようがない。
●取材協力:トップフューエル 三重県松阪市中道町500-1 TEL:0598-56-5880
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