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オーナードライブでゼロヨン8.8秒、富士1分53秒台をマーク!
進化を続ける真のオールラウンダー
“MASHIMA R”。そう呼ばれるこのBCNR33は、ガレージザウルスがGT-Rチューンで名を挙げていく過程で、常に最速軍団の上位に付けてきた常連の所有する個体だ。
オーナーとこのBCNR33との出会いは、25年以上も前に遡る。当時は家庭の事情もあり、チューニングから離れていたタイミングだったそうだが、ザウルスのお客さんが壊れたGT-Rを手放すという話を耳にし、購入を決意。その後、林代表のもとで修理&リフレッシュ作業を行ない、公道復帰を果たしたそうだ。
エンジンは高回転のパンチが魅力のRB26改2.7L仕様。フルカウンタークランクはトラスト製で、高強度コンロッドとピストンはHKS製を組み合わせた。HKSの可変バルブタイミングシステム「Vカム」システムプロに組み合わされるカムシャフトは、IN280/EX298度と大きな作用角。これは、ザウルスがビッグシングルタービンのポテンシャルを引き出すべくHKSにオーダーして製品化されたものだ。
タービンはHKSがかつて販売していたT62R。熱害を避けるために、タービン設置位置はオリジナルのロングEXマニを介して純正エアクリーナー位置まで伸ばしているのがポイントだ。これにブースト圧2.3キロを掛けて965psを実測で絞り出す。レブリミットは8000rpmの設定だ。
アドバンレーシングTCIIIにセットされるのは、前後295/35R18サイズのアドバンA050。車高調はオーリンズ改ザウルススペシャルで、OS技研のスーパーロックLSDの特性とバランスまで加味し、トラクション重視でセットアップされている。ブレーキは前後R35GT-Rブレンボをインストール済みだ。
エクステリアは非常にシンプルな印象だが、これはストリート走行時の出で立ち。サーキットアタックの際には大型のGTウイングを装備するそうだ。そのため、トランクルームにはウイングステーのマウントベースが仕込まれている。
室内は2名乗車仕様で、ミッションはOS技研のRB26用6速シーケンシャルのOS-88だ。メインメーターはスタックのマルチメーターに変更。センターのコントロールパネルもオーディオやエアコン操作パネルを全て取り払い、ブーストコントローラーや計器類などが並ぶスパルタンな仕様となっている。
ドア内張りには、このBCNR33の歴史を物語るドラッグレースなどの車検ステッカーが…。オーナードライブでゼロヨン8秒8、富士スピードウェイ1分53秒台(トップスピード300km/hオーバー)と、その実力は本物だ。
ハイチューンGT−R軍団として知られたガレージザウルスの“884レーシング”で、センターに位置し続けるBCNR33。その実力とオーラは月日が何年経とうとも決して色褪せることはない。それどころか、その輝きは増すばかりだ。
●取材協力:ガレージザウルス 埼玉県狭山市入間川4-8-16 TEL:04-2968-9212
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