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そこにあるのは究極の人馬一体感
レースで鍛え抜かれた高機能エアロパーツも注目だ!
打倒VTECを掲げた2.5Lエンジン仕様(GH系アテンザ用)を始め、様々な方向性からNC型ロードスターのチューニングを展開している“ノガミプロジェクト”。今回取材したのは、そんな名門チューナーが仕上げた2.0Lハイコンプの最新ストリートチューンドだ。細部を見ていく。
エンジンは排気量こそ2.0Lのままだが、ハイコンプピストンとヘッドの面研によって圧縮比を12.4までアップさせた上でハイカム(IN272 EX264)も投入。そこに独自のメインECUチューニングを組み合わせて9000rpmまできっちりパワーが追従する高回転型ユニットを作り上げた。最高出力は実測で236ps&23.5kgmだ。
チューンドは高回転域での失火が命取りになる。そこでイグニッションコイルには、ハイスパークイグニッションコイルのプレミアムタイプを導入。長時間&持続的な高エネルギースパークにより、エンジン性能を最大限に引き出すことが可能だ。遮熱板の隙間から覗くEXマニは、オリジナルの4-1完全等長モデルとなる。
足回りはオーリンズDFV(F20kg/mm R16kg/mm)を軸にセットアップ。旋回性を高めるためにクスコの機械式LSD(RS)も投入済みだ。
ホイールはボルクレーシングTE37SAGA SL(17×9.0J+44)で、タイヤにはポテンザRE-71RS(235/40R17)をセット。255幅ではオーバースペックとなるため、このサイズを選択した。
エアロパーツはオリジナルで統一。アグレッシブなフロントバンパー(GTスペックTA)は、同社が展開するスーパー耐久シリーズ認定エアロをベースにしたタイムアタック向けのハイダウンフォース仕様。大きく張り出したアンダースウィープが高性能を物語る。
上下に設置されたフェンダーダクトは、タイヤハウス内のエアを効率的に排出するための空力パーツ。スプリッターが設けられたサイドステップとの相性も抜群だ。
ジェネレーターが装備されたハードトップもオリジナル品。リヤガラス部はNB純正を流用する設計となっている。
純正リヤバンパーの下部をカットして装着するアンダースポイラーは同社の隠れたヒット作。左右のバーティカルフィンは脱着可能だ。エキゾーストマフラーは純正品だが、センターパイプのみ交換されている。
リヤにはボルテックス製のGTウイングを装備しているが「このクルマには正直必要なパーツですね。でも、やっぱりカッコ良いので(笑)」とノガミプロジェクト野上達也さん。
ステアリングはMOMOのヴェローチェレーシング。ステアリングコラム上にはデフィのDSDFをセットして、車両情報を一括表示する。ミッションは純正6速をベースに、RX-8用の3速ギヤを組むことでクロスレシオ化。エンジン出力の美味しいポイントを使い続けるための策だ。
このチューンドをワインディングで走らせたターザン山田は「めっちゃ楽しい。エンジンはトップエンドまでガンガン回るし、シフトアップしても回転の落ち込みが少ない。いかにもNAメカチューンという味わいが良いよね。パワーと足回り、そしてタイヤ銘柄&サイズのバランスがきっちり取れているから人馬一体感がハンパじゃない。完成度が高いチューンドだよ」と高評価。
ロードスターの全てを知り尽くしたノガミプロジェクトならではの「技」が、あらゆるパートに注ぎ込まれた2.0Lハイコンプ仕様。プロドライバーをも納得させるそのメイキングは、流石としか言いようがない。
●取材協力:ノガミプロジェクト 神奈川県三浦郡葉山町長柄1334-1 TEL:046-875-9813
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ノガミプロジェクト
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