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TD07S仕様のオーバー500馬力で戦い続けるJZX81クレスタ
新車から育て上げた1JZ+オートマの超速クルージング仕様
「スピードを求めるようになったのは小学生の時。チャリで何キロ出るか?なんてやってましたから、最高速に関しては筋金入りだと思いますよ(笑)」と話すオーナー。
その言葉通り、愛車クレスタは新車で購入した直後から最高速を意識したチューニングを突き進め、過去にはOPTION本誌の計測企画にて実測304.3キロ(GPS式速度計測機)を記録。正真正銘の最高速マシンなのである。
エンジンは、HKSカムシャフト(IN/EX264度)が組まれる他、基本的には手が加えられてない1JZ-GTE。
燃料系はBCNR33ポンプやサード530ccインジェクターで容量アップが図られ、高回転高負荷が連続する最高速でも安定してパワーを引き出せるよう、コーヨーアルミ3層ラジエターやペントルーフのステンアッパーウォーターバイパスキット、トラスト2層インタークーラー、HKSオイルクーラーを導入するなど、冷却系の強化にも余念がない。
タービンはトラストTD07S-25G(17cm2)をセット。最大ブースト圧1.4キロで530〜540psを発揮し、7000rpmオーバーまでパワーを持続させる出力特性だ。
BCNR33純正ホイールにフロント225/45-17、リヤ235/45-17サイズのポテンザRE050Aをセット。足回りはエナペタル車高調で、スプリングレートはフロント10kg/mm、リヤ7kg/mm+ヘルパーとなる。
また、ブレーキはフロントがBNR34キャリパー+プロジェクトμローター、リヤがJZA80キャリパー+ローターという組み合わせ。サイドシルの下に突き出ているのはウエストゲートパイプだ。
スピードメーターはペントルーフオリジナル300km/hフルスケールに交換。中央のエアコン吹き出し口とダッシュボード助手席側には、トラスト水温、油温、油圧、排気温、ブースト計が並ぶ。
ATミッションは油圧を上げて強化。ファイナルもMA70純正を流用してハイギヤード化を図る。助手席エアコン吹き出し口から垂れ下がるピーポくんキーホルダーがキュートだ。
シートは運転席、助手席ともレカロSR4を装着。それに合わせてリヤシートも同じ生地で張り替え、コーディネイトを図っている。
高速域での安定性を高めるため、フロア下には前後ともアルミ製ワンオフアンダーディフューザーを装着し、リヤバンパーには走行風を抜くためのダクト加工も実施。マフラーは、RRCドラッグサイレンサーを組み合わせたペントルーフのスペシャルだ。
ボディは、光沢感のあるクラウン純正ブラックでオールペン。前後フェンダーはGT-Rサイズのホイールを収めるため、叩き出しによってワイド化されている。ちなみに、エアロにはBNR32リップスポイラーにA31サイドステップなど他車種用を流用して、さりげなく個性を演出している。
「エンジンは一度もオーバーホールしていませんが快調そのもの。メンテナンスもオイル交換くらいです」とはオーナー。
ここまでのスペックを誇るチューンドながら、気を使わずに乗れるフレンドリーさ。JZX81というクルマが持つチューンドベースとしての高い資質を示した一台だ。(OPTION誌2009年5月号より抜粋)