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ルーチェにT88-33D仕様の20Bと5速MTを搭載!
パワーもトルクも圧巻な快速ツアラー
19歳で初めて乗ってから30年。以来13B-T搭載のリミテッドとロイヤルクラシックを2台ずつ、計4台も乗り継ぐのが北海道のHCルーチェマニア、なっさんだ。
今乗ってるのは20年前に手に入れた後期型ロイヤルクラシック(HC3C)。ユアーズ製フルエアロを装着し、13B-T改サイドポート拡大+TO4E仕様に3.0L・V6のJE用4速ATを強化AT的に組み合わせていたが、なっさんには二十歳の頃から抱き続ける夢があった。「HCルーチェに20Bを載せたい」と。
そんな29年越しの夢が叶ったのが6年前。実は社長もHCルーチェマニアという旭川のアルファ自動車で、ついに20B-REWへの換装が実現したのだ。
「それまでATのままだったり5速MTに載せ換えたりしてドリフトをやってました。20年以上前の札幌オートサロン“オレ流☆改”に出展してOPTIONに掲載してもらったり、“想定外まし~んず”でドリフト天国に取り上げられたこともあるんですよ。13Bは数えられないくらいブローしたので何度も載せ換えましたけど、その頃はお金がなかったので20B換装には踏み切れませんでしたね」。
若干拡大したサイドポートにT88-33Dが組み合わされた20B-REW改。エンジン制御は、メインハーネスを引き直した上でセットされたユーノスコスモ純正ECU+サブコンが担当する。ブースト圧はECUセッティングの第1段階で0.55キロに設定されているが、最終的には1.0キロで500psを狙う。
また、大容量化が図られたラジエターには前方に押し込み式、後方に2基の引き抜き式電動ファンを備え、冷却性能を高めている。
バンパーを大胆にカットして装着されたHPI製汎用インタークーラーが迫力のフロントマスク。エアロキットはユアーズ製で、グランツーリスモ用フロントグリルや他車種用クリアウインカーレンズの装着、フォグランプのクリア化、前後バンパーメッキモールのレス化などによってイメージチェンジが図られている。
横長のメーターパネルが特徴的なダッシュボード。センターパネル下部にはブリッツ製追加メーターが6連で並び、その左側にはAEM製A/F計がセットされる。ミッションはFC3S純正5速MTに換装。6速MTのSE3P純正シフトノブを装着してるのは遊び心。
また、純正メーターはロイヤルクラシック標準のデジタル式。後期型は影によって数字を立体的に見せるスピードメーターが採用された。
後付けのべバスト製ガラスルーフを前後ツインで装着。車内に開放感をもたらすのはもちろん、どちらもチルトアップ、アウタースライドでのオープンが可能になっている。なっさんいわく、「ただ、ルーフを大きく切ってしまったのでボディ剛性が明らかに落ちてしまったんですよ」とのこと。
前後で2連のアウトレットダクトを持つボンネットは社外品でなく純正を加工したもの。前方に向かって落ち込むRの付き方など非常に完成度が高い。このダクトからエンジンルーム内の熱気が効率よく排出される。
ホイールは18インチのファブレスプロファンドでフロント8.5J、リヤ9.5J。そこに215/40、225/40サイズのタイヤが組み合わされる。
足回りはHCルーチェ用アッパーマウントを使ってFC3S用車高調をセット。フロントはアッパーマウント加工によりネガティブキャンバーを大きく付け、フェンダーにもツメ折り加工と絶妙なワイド化を施すことでホイール&タイヤを綺麗に収めている。
リヤバンパーは車高を低く見せるため下方向に30mm延長加工。マフラーエンドの切り欠き部やドアパネル下部をスムージング処理することでイメージを大きく変えている。さらに、見事なフィッティングを見せるリヤルーフスポイラーは実は他車種からの流用と、外装のオリジナリティがハンパじゃない!
20B-REW改を搭載したHCルーチェ。ここまで異色で意外性のあるチューンドロータリーは、そうそう見つかるものではない。
TEXT&PHOTO:廣嶋KEN太郎
OWNER:なっさん
Special Thanks:松山仁志/HGN No.0015