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マイナー車だからこそ面白い!
拘りのOZクロノ装着で個性を主張!
6代目セリカとなるST20#系は1993年に登場した。FFモデルの話をすると、当初はSS-I(3S-FE/140ps)とSS-II(3S-GE/180ps、ATは170ps)の2グレードで展開。SS-Ⅱのフロントサスには、一般的なストラットとスーパーストラットが用意された。1995年には3S-GEを載せ、スーパーストラットサスを装備するSS-IIIが追加。1997年のマイナーチェンジでは3S-GEのVVT-iが図られ、パワーが200psに向上した。
「元々クルマには全く興味がなくて。でも、社会人になって通勤で必要だから買わないと…と思ってました。その頃、街で見かけたのがセリカだったんです。2ドアでスタイリッシュ。“乗るならコレだ!”って決めました。始めはどこのメーカーの何ていうクルマかも分からなかったんですけど、何度も見るうちに、“あ、トヨタのクルマなんだ”とか“セリカっていうんだ”とか分かり始めて。近所のトヨタディーラーに足を運んで注文したんですよ」と中田さん。
エンジン性能はどうでもよく、購入の決め手がスタイリングだったことと、社会人になりたてで予算の都合もあったことからSS-Ⅰをチョイスした。惚れ込んで買ったクルマだけに満足度も高かったけど、ある日、中田さんは「なんかオカシイな…」と思い始めた。
「標準ホイールがスチール製14インチだったので横から見た時のバランスが悪く、“あ、タイヤが小さいんだ”と気付きました。そこで近所のタイヤ屋さんに見に行ったら、“17インチが良いですよ”と言われて。その時は、“インチって何??”って感じでしたけど」。選んだのはOZクロノ。ホイールの知識などない中田さんはST20♯系の定番ホイールを直感でセレクトしたのだ。
なお、以前履いていた17インチは傷が多かったため、同じOZクロノの18インチに交換。2年探してやっと見つけたという。元々シルバーだったものをリペアしつつホワイトで再塗装。フロントリップスポイラーは輸出モデル用を流用する。
その後、ST185Hに乗る旦那さんと知り合うきっかけにもなったオーナーズクラブに入会。他のセリカと見比べているうち、また新たな“違和感”を覚え始める。それが車高だった。
「自分のクルマだけタイヤとボディの隙間が広いけど、どうすれば良いんだろう。その答えは専門誌で見付けました。ダウンサスというパーツを付ければ車高が低くなるんだって」。
それからマフラーを交換し、内外装にも手を加え…とチューニングが加速。結婚して子供が生まれても、乗り替えるつもりは全くなかったと中田さんは言う。ちなみに、幼稚園への送り迎えもST202で。後席の大きく窪んだ座面に週刊マンガ誌を積み重ねて高さを合わせ、そこにチャイルドシートを固定していたそうだ。
ラジオ+純正CD&カセットプレーヤーがナビに交換されるくらいで、ダッシュボード周りは基本的にノーマルを維持。ステアリングホイールはパーソナル製で、ホーンボタンが示すようにOZレーシングとのコラボ商品となる。また、運転席、助手席共にレカロSR-3を装着。
ハイマウント式リヤウイングは、サイドステップやリヤサイドアンダーと合わせSS-III純正を装着。SS-Ⅰにオプション設定される3本ステータイプのスポイラーとは固定方法が異なるため、実はリヤゲートごとSS-III用に交換した。
リヤコンビネーションランプは北米仕様のものに交換。オレンジ色のウインカーレンズや黒い縁取りなど基本デザインは国内仕様の前期型に準じるけど、ウインカー外側に点灯するマーカーランプを備えるのが国内仕様との相違点になる。
「セリカGT-FOUR RCに乗っている主人が修理やメンテをしてくれるので、環境的にはすごく恵まれてます。あ、セリカのために主人と結婚したわけではないですからね」。新車で購入して26年。中田さんは、ひらすら“セリカ愛”を貫き通しているわけだ。