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磨き上げたのは空力と冷却性能
戦闘力を手に入れた進化系フォルム
名門バリスのエアロパーツは、アプライドモデルのように進化することで知られるが、ここで紹介するのはFL5型シビックタイプR用エアロシリーズの基軸となる『アライジング1ストリート』の進化バージョン“アライジング1エボ”。サーキット走行で必要とされる空力の強化に加え、エンジンの冷却性能を強化するためのアレンジまで加えられた渾身作だ。
「FL5はノーマルでも完成された空力ボディを持っています。特にリヤセクションは、ディフューザー形状が空力的にも十分なダウンフォースが得られる設計ですから、性能強化を考えるならリヤウイングサイズをどうするかがキモになる部分ですね。対してフロントセクションはまだまだ手を加える余地が十分に残されていて、前後のバランスを整えつつ冷却性能を向上させるやる。パーツ開発のやりがいはたっぷりありましたね」とは代表の矢萩さん。
実際に製品化されたアイテムはフロントセクションに重きを置かれ、アライジング1ストリートと共通のフロントリップ（16万5000円）に加えてエクステンションリップ（7万7000円）やカナード（7万7000円）をプラス。
クーリングボンネット（31万9000円〜）はバリスらしさ溢れる立体的かつエレガントな造形で、エンジンルーム内の熱気を効率的に排出するデザインが採用されている。素材はフルカーボンで、純正から4.5kgの軽量化も可能だ。
実際にS耐でも装着してテストが行われているため、その効果は実証済み。また剛性を保つ裏骨構造や雨水の侵入を防ぐカバー(裏面の運転席側は撮影のためカバーを外した状態）など、ストリートでの実用性もしっかりと担保されている。
フロント同様のフリッパー形状で仕上げられたカーボン製のサイドアンダースポイラー（24万2000円）は、整流効果とスタイリングを高次元で両立。後付け感の無いデザインでありながら、純正とは一線を画すシャープさも大きな魅力だ。
リヤンダーは両サイドにスポイラー（8万1400円）を追加する他、センターマフラー部分にエキゾーストヒートシールド（3万6300円）をプラス。純正のディフューザー形状が効果的な役割を果たしてくれるため、最小限のアレンジで済ませているのだ。
純正のリヤディフューザーに対して適正なバランスを作り上げるため、リヤのGTウイング（29万7000円）は1540mmまでサイズを拡大。取り付けは、純正のマウント部を活用しながらブラケットを専用設計し、ダウンフォースをしっかりと受け止められる構造となっている。
車検対応のフェンダートリムF：4万6200円／R：9万2400円）も用意。拡幅は前後とも片側8mmというスペックで、ホイール＆タイヤの選択肢を広げてくれるアイテムだ。
もちろん、こういったパーツは机上での設計だけでなく、実際にS耐などレースフィールドで使用してその効果を検証。とくにクーリング性能の強化はサーキットを走るFL5にとって生命線とも言えるため、S耐といった過酷な環境下でのデータ取りにより最適化が測られている。FL5のウィークポイントを解消しながら、さらに性能強化をはかる進化を遂げているというわけだ。
機能に裏付けられた攻撃的ルックスが大きな話題を呼んでいるアライジング1エボ。最強FFスポーツのポテンシャルを開放するために開発された高性能エアロは世界中から高い注目を集めている。
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●取材協力：バリス TEL：042-689-2939
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