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高速周回路で時速220キロオーバーを記録
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スーパーチャージャー化で実測300馬力を発揮!
「ミニバンで最高速?」と思うかもしれないが、このエルグランドはORCのスーパーチャージャーシステムをワンオフ装着した正真正銘のチューンドカーであり、某ストリートステージでGT-RやRX-7を追いかけ回す実測300psの激速ミニバンなのである。
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エンジン本体と排気系は基本的にノーマルのままORCのTX20を装着。最大ブースト圧は0.45キロにセットされ、eマネージ(サブコン)によってエンジン回転数2500rpmでアクセル開度80%以上、もしくは3000rpmで60%以上という条件でスーパーチャージャーが作動するようになっている。
さらに、ピークパワーのみならず低中速トルクを太らせ、3000rpm手前で最大トルクが発生するようにセッティングされているのもポイントだ。
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マフラーはワンオフ品で、メインパイプは70φ。高回転における排気効率を重視したフルストレート構造となる。
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エンジンマネージメントはプログラムが書き換えられたインパルECUで負圧域を制御し、eマネージは正圧域の燃調&点火時期とスーパーチャージャークラッチのオンオフ制御を担当。合わせて、燃料系にはVQ25DET用ポンプとニスモ550ccインジェクターを導入して容量アップ済みだ。
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足回りはテインGTワゴンダンパーにEDFCを組み合わせ、フロントにスウィフト(14kg/mm)、リヤにHKS(12kg/mm)のスプリングをセット。基本的にはリヤのリバンプストロークを十分に取って接地性を高めつつ、適度にリヤを逃がす絶妙なセッティングが施されている。
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ホイール&タイヤはバネ下重量の低減を狙って、前後とも8.5JのプロドライブGC-07Cに245/45-18サイズのアドバンネオバを装着。フロントブレーキはORCの6ポットキャリパーと355mmローターで容量アップが図られている。
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ダッシュボード上にデフィの追加メーターと、フロントウインドウに各種情報を映し出すVSDをセット。また、純正ステアリング対応のナイトペイジャー製コラムシフターを装着することで、手元でのATマニュアル操作を可能にしている。
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シート&ベルトは、6脚ともフルモノコックバックレストを採用したブリッドのヴォルガ&タカタ4点式ハーネスのコンビに交換。圧巻の光景だ。
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フロア下にはオクヤマの補強バー一式を組んで剛性を確保。「固定しているボルトは締められるだけ締めてます。これがゆるむと挙動が明らかに変わって危ないですから」とオーナー。空力への追求も怠らず、アンダーディフューザーパネルをワンオフ製作し、フロントリップスポイラーからミッションケース下部までの広範囲を覆い尽くしているのだ。
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このエルグランドを高速周回路で走らせた結果、あっさりと226.01キロをマーク。実のところ、マシンはまだまだ加速していたのだが、予期せぬマイナートラブルが発生して、そこでアタック終了となってしまったのだ。
ともあれ、ミニバンがバンクを疾走するその姿は圧巻の一言。常識に捉われないスペックは、チューニングの面白さや奥深さを教えてくれているようだ。