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ルーツ式スーパーチャージャーでV8エンジンを覚醒!
V8コンプレッサーで極めるラグドリ!
初代から一貫して大排気量エンジン搭載モデルを設定してきたソアラ。レクサスブランドでの海外展開もスタートした3代目からは、直列6気筒だけでなくV型8気筒も新たにラインナップされた。電動格納式ハードトップを備えた4代目のUZZ40では、セルシオやマジェスタに採用されていた4.3L・V8ユニット「3UZ-FE」のみのモデル展開となっている。
カタログスペックで280ps&43.8㎏mを誇った3UZ搭載のUZZ40だが、実質2シーターの2by2仕様だったことも影響してか人気は低迷。2005年のマイナーチェンジで日本国内でもレクサスSC430となり、スーパーGTに参戦した後も状況はさほど好転せず、そのラグジュアリーさからドレスアップシーンの一部でカスタムベースとなる程度だった。


しかし、そんなUZZ40に目をつけたのが、“H.D.O”の板倉さんだ。ボタン操作で車高のアップダウンが自在なロベルタカップを備えた車高調で、19インチ履きの極低スタイルが楽しめるようにしただけでなく、かつてトムスが販売していたスーパーチャージャーを装着して、3UZを354ps&57㎏mへとドーピング。そこに独自のLSDセッティングを加えて、低回転から湧き上がるV8ならではの頼もしいトルクを武器に、華麗なるワンハンドドリを披露してくれた。

トムスのスーパーチャージャーは安定した吸気温度管理を実現するため、水冷式インタークーラーを採用。ラジエターとは別系統でウォーターラインを取り出してバンパー開口部にセットする。

足回りは、ティーディメンドの車高調やナックルなど駆使してフロント10J、リヤ11.5Jを履きこなす。

ロベルタカップはアップダウンの手軽さだけでなく、ドリフト時のレート調整にも活躍する。

ブラックレザーのパワーシートを左右に備え、ラグジュアリーに仕上げられたインテリア。Z40ソアラ&SC430前期は5速AT、SC430後期は6速ATが搭載されている。

オープン時とクローズ時でスタイリングの味わいが大きく変わる、UZZ40の電動格納式ハードトップ。Vビジョンのエアロを主軸としたミックスブランドのレクサス仕様で仕上げられていることもあって、静止状態での存在感も抜群だ。

「ソアラが昔から好きだったこともありますけど、ルーフ開閉で全く異なるスタイリングが楽しめるハードトップオープンのUZZ40は高級感もあって文句なしにカッコいい。また、3UZはV8ならではの圧倒的なトルク感が楽しめますし、スーパーチャージャーでパワーを上乗せしていけば1.7トンの車重だってカバーできる。今回は間に合いませんでしたが、MT換装しなくても遊べるように、フルコンを使った変速ラグのないAT制御も考えています」とは板倉さん。

ちなみに、販売台数の少なさから中古車市場でUZZ40のタマ数は少ないが、10万kmオーバーの車両なら50万円台から購入でき、程度の良い個体でも300万円前後。6速ATが搭載されたSC430後期でも150万円付近とお手頃なので、4.3L・V8の大排気量で楽しむ走りの余裕と贅を尽くした室内空間が手に入れられることだけで考えても、お買い得感は非常に強い。
大排気量V8の走りが少しでも気になるなら、注目度が高まっていない今のうちにベース車両を探しておくのが賢明だ。
●取材協力:H.D.O 広島県福山市引野町273-1 TEL:084-945-0856
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