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走りの楽しさはインプレッサWRXにも負けない!
オシャレに遊べる通勤&サーキットスペシャル
ここで紹介するヴィヴィオは、「ないる屋」ブランドでスバル車のWRC系エアロパーツをリリースしている“Sクラフト”の最新作だ。
「なぜマニアックな軽スバルを!?」と驚くユーザーは多いと思うが、その裏にはSクラフト宇山代表のスバル車に対する切なる想いが隠されていたりする。

「最近のスバルは、乗って楽しめるモデルが本当に少なくなっちゃいましたよね。そんな時に知り合いの中古車屋の片隅でコイツを発見して。660㏄ながらもスーパーチャージャー付きDOHC4気筒に5速MTという組み合わせは、めちゃくちゃ魅力的じゃないですか!」とは宇山代表。
続けて「目に留まった瞬間に、交渉して持ち帰っちゃいました。ボディは錆も出ていましたが、全バラから仕上げ直し、WRXのブルーでオールペン。エアロパーツも既存の他車種用製品を加工して取り付けています」。

細部を見ていく。ドアミラーはないる屋のスマッシュヒット作でもあるGC8エアロミラーを加工装着。スッキリとした見た目とともに、空気抵抗を抑える効果はWRCマシンのオマージュだ。

リヤウイングはSクラフトの86/BRZ用のセンターピースを流用。マウント部分もしっかりと作り込み、空力パーツとしての効果を十分に発揮させる設計となっている。

スーパーチャージャーを搭載するエンジンはノーマルのまま、ブーストアッププーリーとECU、さらにオートジュエル製のエキマニとキャタライザーをインストール。排気効率をアップすることで、高回転域までしっかりとパワーを引き出せる環境を整えている。

リヤバンパーはレーシングハマー製のリヤアンダーをバンパーと一体化。マフラーはRS-Rの既製品をセットしつつ、サイレンサーが際立つようにバンパーの切り欠きも大きく作り直している。

インテリアは手に入れた際の状態をキープ。元々スポーツ走行で使われていた個体のため、助手席グローブボックス部分には追加メーターが埋め込まれている。

運転席のシートはサーキット走行を考えて、ホールド製を重視したレカロのRMSに変更。走りを楽しむためには妥協できないポイントというわけだ。

ロールケージはキャロッセ製を使用し、ボディと同様のWRX純正色でリペイント。2シーター化することで、重量を大幅に削減しているのも、サーキット遊びを全力で楽しむためのアレンジだ。

サスペンションはZSSの車高調を軸にセットアップ。ちなみに、ヴィヴィオはスバル伝統の4輪独立懸架を採用しているため、一般的な軽自動車よりも懐が深くチューニング適合度も高い。

ホイールはブラックレーシングをホワイトにリペイントしてセット。タイヤはナンカンNS2Rだ。なお、フロントブレーキは1インチアップのプレオ純正を流用している。

「軽自動車と言えども作りが凝っていて、さすがスバルと感心しますね。インプレッサなどの中古車相場が軒並み跳ね上がってしまい、気軽に遊べるクルマが減ってしまったと思っていましたが、こんな隠し球もあるってことです。とはいえ、最近はヴィヴィオもRX-Rは高くなってますけどね…」。
スバルを愛するスペシャリストが、遊び心で製作したヴィヴィオ改。それは、正統派レストモッドと言って間違いのないリアルチューンドだ。
●取材協力:Sクラフト 埼玉県入間郡三芳町北永井520-2 TEL:049-259-7313
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