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強化AT+500馬力で超高速クルージングもこなすZ32!
美しく、そして過激に! 湾岸のイメージを形にしたボディメイク
フェアレディZと言えば、スタイリッシュなボディにハイパワーエンジンを搭載し、日産の鳴り物入りでデビューした生粋のGTスポーツ。他に先駆けて280psの自主規制枠に到達したことで、当時大きな話題を呼んだことでも有名な1台だ。
当然のごとく、チューニングシーンでも有名チューナー達が競うように出力アップを軸にした改造を展開。最高速ステージ全盛期には、ライバル関係にあるスープラと共に、GT-Rキラーとして300キロオーバーのスピードレンジでバトルする姿が多く見られた。
ここで紹介するZ32もまた、チューニングを積み重ねながら、全盛期の湾岸ステージを走り続けた最高速ランナーの愛機だ。
心臓部は最高速度300キロを想定し、レヴォルフェS.A.で徹底チューンを敢行。ミッションが高速クルーズ主体でAT仕様のため、最高出力は500ps弱に抑えられているが、その代わりフレキシブルな特性を徹底追求。エンジン本体はフルバランス取りされ、ヘッドはソリッドリフター化。ターボチャージャーには、レスポンス重視でS14シルビア用の斜流タービンを組み合わせているのも大きなポイントと言えよう。
ピークパワーを抑えているとはいえ、ノーマルのATで500psに耐えることは難しい。そこでATはレボルフェS.A.で強化され、フルードクーラーも装備した。
高出力を受け止める足回りは、クァンタム車高調を軸に構築。伸び側のストロークを多く取り、路面の荒れたストリートでもしっかりとタイヤを接地させるようにセットアップ。アーム類はフルピロ仕様だ。また、エンジンブレーキが使いにくいATに合わせ、フロントブレーキは6ポット、リヤブレーキはGT-R用ブレンボを移植して強化している。
そしてエクステリア。この美しいエアロフォルムはアブフラッグ(旧カーヴ作)による大作だ。
Z32のスタイリングをさらに低く安定したフォルムへと導くために、複雑なワイドフェンダーを開発。ワイド幅はフロント片側15mm、リヤ片側60mmとなり、欧州スーパースポーツに近いアピアランスを手に入れている。なお、このワイドボディはアブフラッグからキット販売(40万4800円/2by2専用)されている。
フロントバンパーはオーナーの好みでTBK製をチョイス。大型のドライビングランプが特徴的だが、低い位置から路面を照らす補助灯は超高速ナイトクルージング時に路面の異物を照らし出すのにも有効だろう。
その他、コクピットやエキゾースト環境など、全てのパートにおいて美しさと機能性を高次元で両立させたチューンドZ32。じつにアブフラッグらしい、見事としか言いようがないクオリティだ。
●取材協力:アブフラッグ TEL:0550-88-8238
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