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プロ厳選の高品質パーツをVABに投入！
快適で速い完全合法チューンドの完成系
オートバックスグループの旗艦店とも言える“A PITオートバックス東雲”。HKSとタッグを組んで安心、安全のステップアッププラン『BBI Tune』を提案するなど、スバル車チューニングに力を入れてきた店舗だ。
ここに登場するのは、筑波サーキットでのタイムアタックも視野に入れたWRX STI。車検対応の範囲内で、快適性を損ねずにどこまで速さを探求できるか？というテーマで熟成を重ねてきたデモカーである。筑波のベストタイムは1分00秒08という速さだ。
このマシンは実験車両としての責務も担うため、ブーストアップからタービン交換、そしてエンジンの2.2L化と仕様変更を繰り返してきたが、一通りテストが完了したため、エンジン本体ノーマル＋HKS製GTIIIタービンというユーザーライクな仕様へとリメイク。燃料系を強化した上、ECU-TEKによる現車合わせセッティングを行うことで最大ブースト圧1.5キロ時に約400psを発揮している。
注目したいのは、GTIIIタービンの性能を余すことなく引き出すために行われた吸排気チューンだ。
インタークーラーは前置きタイプではなく純正置き換えの上置きタイプ（HKS製）を選択。というのも、前置きタイプを装着しようとするとパイピングなどの容積が増えてレスポンスが鈍る。さらに、ラジエターへの走行風を遮ることとなるため、水温が上がりやすくなってしまうからだ。
インテークには、同じくHKSのコールドエアインテークキットを採用。この製品は、剥き出しエアクリーナーをカーボン（インフュージョン製法）製のインテークボックスに収めることで、エンジンルームの熱害を遮断。フレッシュエアをダイレクトに取り込める構造とし、大幅な吸気温度の低減を実現する。また、軽量マテリアルの採用によって軽量化を達成しているのもトピックと言えよう。
また、サーキット走行に備えてARCラジエターやHKSオイルクーラーを装着するなど、クーリング対策も抜かりなしだ。もちろん、ラジエターホースも強化タイプへと変更される。
そして排気環境。WRX STIはタービン直後に触媒があるため排圧が上昇しやすく、純正触媒のまま無闇に過給圧を高めていくと、エンジンブローに至るケースもある。そのため、HKSのメタルキャタライザーとスーパーターボTiマフラーをセットで導入し、低排圧化を実現している。
足回りはエンドレスのファンクション.com車高調を軸に構築。スプリングはXコイルプラス(F14kg/mm R12kg/mm)。駆動系に投入された機械式LSDもオリジナル(クスコMZベース)だ。
基本的に軽量化していないストリート仕様では、ターボチューンのポテンシャルに対し、パッド交換レベルではアンバランス。ストッピングパワーへ余裕を持たせることが安定した挙動へと繋がるため、ブレーキはフロントにエンドレスの6ポットキャリパー＆2ピースローターを投入して強化している。
オリジナルエアロガーニッシュにより大胆にえぐられたフロントフェンダー。そこに収められた真紅のホイールはTWS T66FのA PITオリジナル仕様(9.5J＋50)で、タイヤにはアドバンA08Bの255/40R18を組み合わせている。
インテリアはシンプルメイク。あえて一般ユーザーでも真似できる範囲のチューニングに留めているのだ。
シートはレカロRMS2600Aで、助手席側に付いている赤／黒のパッドはオリジナル。自分好みのインテリアにコーディネイトできると好評だ。ステアリングはワークスベルのラフィックスGTCを介して、ナルディのバックスキンを装着する。
ミッションは純正だが、シフトにはA PITが太鼓判を押すドイツCAE社のウルトラシフターを投入。クイックシフトの部類に入るが、リンケージからごっそり交換することで吸い込まれるような気持ち良いシフト操作が可能になるアイテムとのこと。
その他、近藤エンジニアリングのカーボンリップスポイラーやバリスのダクト付きボンネット＆GTウイングで空力性能を高めるなど、バランスよく手が入れられたA PITオートバックス東雲のVAB。市販パーツのみで作り上げた等身大チューンで、目指すは筑波1分切り。その目標が達成される日もそう遠くはなさそうだ。
REPORT：石川大輔／PHOTO：金子信敏
●問い合わせ：A PIT AUTOBACS SHINONOME 東京都江東区東雲2-7-20 TEL：03-3528-0357
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