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オリジナルのTD06SH-20G改27Zタービンで武装!
ストレス無く乗れる街乗り仕様の1000馬力
“フェニックスパワー”が製作したこのGT-Rは、ストリートメインのユーザーカーだ。1000psオーバーというモンスタースペックではあるものの、記録狙いのデモカーとは異なる、少ない手数のチューニングで構築されているのが特徴となる。
今回はこのチューンドを高速周回路に持ち込み、0-1000m加速のタイムを計測。秘めたるパワースペックの全てを解き明かすためだ。
心臓部のVR38DETTは、ハイブーストに備えてHKSの鍛造ピストンや強化コンロッドを組み込むものの、コストパフォーマンスを考慮して排気量はあえて3.8Lのまま。純正エアフロ制御をベースに、その計測限界を超えた領域ではECU-TEKのスピードデンシティーという特殊モードでコントロール。最高出力は1007ps/134kgmに達している。
足回りはアラゴスタのタイプSA(F16kg/mm R10kg/mm)を投入し、ブレーキにはエンドレスのレーシングMONO6を前後にセット。ローターはフロントが400mm、リヤが390mmまで拡大済みだ。
ホイールはボルクレーシングのTE37ウルトラ(F11J+30 R11J±0)で、タイヤは285/35R20サイズのアドバンA08Bを合わせている。
室内はストリート然とした仕上がり。エアコン吹き出し口にブースト計&燃圧計をビルトインしているものの、1000ps級のスーパーチューンドであることを微塵も感じさせないシンプルなメイキングだ。
シートはレカロRS-G&SR-7に交換。駆動系はネココーポレーション製強化ミッションや7枚ディスククラッチ、ファイナルサポート、トラストDCTクーラーを導入して徹底強化。フェニックスパワーオリジナルのミッションプログラムもインストール済みだ。
エクステリアは、フェニックスパワーのフロントマスクタイプIIサーキットスペックにバリスのフロントフェンダーとサイドステップ、トップシークレットのリヤウイングを組み合わせたミックス仕様だ。
気になる計測結果は0-1000mタイムが18.36秒、終速302.05km/hとなった。「中間域はトルクフルなのですが6700rpm位からブーストがタレている状態。これまでのサーキット経験では十分足りていたのですが、6速全開で引っ張る0-1000mではパワーバンドを外してしまいました。ここの改善で、さらなるタイム短縮も狙えますね」と、フェニックスパワーの中辻さん。
ストリート仕様としてはハイエンドスペックだが、まだまだ伸びしろは残されている。R35GT-Rが持つ素性の良さを改めて感じさせてくれるチューンドだ。
●取材協力:フェニックスパワー 福井店:福井県坂井市丸岡町朝陽2-317 TEL:0776-67-2980/京都店:京都府久世郡久御山町佐古外屋敷37-2 TEL:0774-48-1157
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