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チューニングカーのネガなイメージを払拭!
「壊れず、楽しく速い」を追い求める実力派
25年勤務していたショップからチューニング&ドレスアップ部門を暖簾分けする形で独立し、2023年1月にオープンした“エヌアールクラフト”。
代表の永井さんはクルマが好きすぎて、寝る間も惜しんでトライ&エラーを繰り返し、技術やノウハウを蓄積してきた。HKSパワーライター店歴も長く、D1GPに参戦する『ドルーピー』のECUセッティングを15年以上も担当するなど、実力はかなり高い。
「車種は問わない」と語るが、永井さんの愛車がBNR34であることから、第二世代GT-Rのお客さんは多いという。今回は、エヌアールクラフトで製作されたBNR32とBNR34を用意してもらったが、どちらもメーカー謹製のコンプリートカーのような、“気難しさがなく普通に乗れて、壊れず楽しく、そして速い”という絶対的なテーマでチューニングが進められている。
BNR32は希少なVスペックII。足回りはHKSのハイパーマックスSで、排気系はマインズで統一。一般道での扱いやすさを考えて、低中回転域のトルクを重視し、やや径の小さいアウトレットとフロントパイプを選択。リフレッシュついでにアップデートするスタイルだ。
ヘッドカバーはニスモのコンプリートエンジンであるR2を模した結晶塗装仕上げ。エンジン本体はノーマルで、タービンはHKSのGTIII-SSに交換。純正より安価で、同等以上の性能が望めると人気。純正ECUの書き換えとバルタイ変更で、低中回転重視にセット。ブースト圧はあえて0.7キロに抑えている。
一方のBNR34は、永井さんの愛車。2.6Lのまま、HKSのTO4Zタービン+272度のステップ1カムを投入。インジェクターはサードの1000㏄/秒で、F-CON Vプロで制御。ブースト圧1.5キロ時に550ps&60kgmを発揮する。
ちなみに、エンジン本体の作業は高額になるため、定期的なメンテを怠らないようエンドユーザーにも念押ししているそうだ。
ECUは、どのような場面でも扱いやすく万人向けなROMチューンを推奨。多くの車種を手掛けてきたF-CON Vプロは、ROMチューンが厳しい車種や、競技を含めたパワー志向のオーナーに限定しているそうだ。
長く乗れることはもちろんだが、オーナーに寄り添い、どのようなことを望んでいるかを徹底的に話し合うのがエヌアールクラフトのスタンスで、「その人にとって何がベストなのかを考え、カスタマイズすることで得られる感動や喜びを味わってもらいたいですね!」と永井さんは熱く語る。山陰地方のGT-R&チューンドカーフリークは、ぜひ足を運んでほしい。
⚫︎問い合わせ:エヌアールクラフト 鳥取県米子市淀江町702-3 TEL:0859-57-2714
【関連リンク】
エヌアールクラフト
http://www.chukai.ne.jp/~nr-craft/