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今日は何の日?

■スズキが4代目スイフトスポーツを世界初公開することを発表

2017(平成29)年7月24日、スズキはフランクフルトモーターショー(2017年9月12日~24日)において、新型の4代目「スイフトスポーツ」を世界初公開すると発表した。スイフトスポーツは、初代の発売以来スズキの走りのフラッグシップとして走り好きの若者から絶大な支持を受けている。

スズキ4代目「スイフトスポーツ」
2017年にデビューした4代目「スイフトスポーツ」

JWRCで大活躍した初代スイフトスポーツ(HT81S型)誕生

初代「スイフトスポーツ(海外名:イグニススポーツ)」
2003年にデビューした初代「スイフトスポーツ(海外名:イグニススポーツ)」

2000年に「カルタス」の後継として誕生したFFハッチバック「スイフト」発売3年後の2003年に、高性能スポーツ「スイフトスポーツ」はデビューした。初代スイフトスポーツは、スイフトより全幅を50mm拡大、全高を15mm下げて、スポーティな3ドアハッチバックスタイルへと変貌した。

パワートレインは、排気量を1.5Lに拡大してハイチューニングされた直4 DOHCエンジンとクロスレシオの5MTの組み合わせ。最高出力115ps/最大トルク14.6kgmのパワーを支える足回りは、専用サスペンションと4輪ディスクブレーキ、さらに専用エアロパーツやオーバーフェンダーも装備され、本格的なスポーツ走行が楽しめた。

これだけのチューニングが施されたスイフトスポーツの車両価格は、驚きの119万円、スイフトスポーツもスイフト同様、初代からコストパーフォーマンスに優れていたのだ。

JWRCで大活躍した初代スイフトスポーツ(イグニス)
JWRCで大活躍した初代スイフトスポーツ(イグニス)

また、軽量な初代スイフトスポーツは、J(Junior)WRCで大活躍し、欧州では“黄色い弾丸(イエローブリッド)”と呼ばれて、多くの走り屋から注目を集めた。

基本設計を刷新してスイスポ人気を決定づけた2代目(ZC31S型)

2004年、スイフトは初めてのモデルチェンジを実施。2代目スイフトは、初代で不評だった軽ベースのプラットフォームを専用設計のプラットフォームに刷新し、世界戦略車として開発された。その2代目スイフトをベースに、2005年9月に2代目スイフトポーツがデビューした。

2005年にデビューした2代目「スイフトスポーツ」。軽プラットフォームから専用プラットフォームに変更
2005年にデビューした2代目「スイフトスポーツ」。軽プラットフォームから専用プラットフォームに変更

専用のエアロパーツやテールランプユニット、大型フロントバンパーが装備され、エンジン排気量は1.6Lに拡大した上で、高圧縮比や鍛造ピストンなどのチューンナップを行ない、新たに電子制御のドライブバイワイヤも採用。その他にも、ボディの軽量化を進めながら剛性も上げ、サスペンション、ブレーキにも専用部品が盛り込まれた。

軽量ボディに6800rpmで最高出力125psを発生する高性能エンジンを搭載した2代目スイスポは、軽快な走りとリーズナブルな価格で人気を獲得、国内外でホットハッチを代表するモデルへと成長した。

すべてを進化させてレベルアップした3代目(ZC32S)

2011年12月にデビューした3代目スイスポは、高張力鋼板を積極的に使ったシャシーを採用して、剛性と強度を高めながら先代に対して約10kgの軽量化に成功。スタイリングは、大開口のグリルやフォグランプベゼル、ルーフエンドスポイラーなどを採用。インテリアも黒基調に赤のステッチを多用して、スポーティさをアピールした。

2011年にデビューした3代目「スイフトスポーツ」
2011年にデビューした3代目「スイフトスポーツ」

エンジンは、先代と同じ1.6L直4 DOHCだが、可変吸気システムの採用や吸気抵抗を減らすなどして、最高出力は136ps/最大トルク16.3kgmに向上。トランスミッションは、6速MTとCVTが組み合わされた。

足回りは、専用チューニングされたサスペンションや乗り心地とコーナリングを両立させるショックアブソーバーの採用によって、さらにレベルアップした走りを達成。それを実証するように、ジムカーナーやダート、ラリーなど国内のモータースポーツで大活躍した。

フランクフルトモーターショーで世界初公開された4代目(ZC33S)

スズキ4代目「スイフトスポーツ」
2017年にデビューした4代目「スイフトスポーツ」

2017年9月12日~24日のフランクフルトモーターショーで世界初公開された4代目スイフトスポーツは、日本ではその期間中の20日に発売された。注目は、スイスポ初のターボエンジンを搭載したことである。

4代目「スイフトスポーツ」搭載の1.6L DOHCターボエンジン
4代目「スイフトスポーツ」搭載の1.6L DOHCターボエンジン

4代目スイスポのスタイリングは精悍かつ伸びやかで、ベースのスイフトより全長は50mm長く、全幅は40mmワイドな3ナンバーサイズに拡大。エアロパーツは、フロント&サイドアンダースポイラー、大型ルーフスポイラーを装備。インテリアについては、各部のレッドアクセントが特徴的で、インパネ加飾だけでなく、スタリングやシフトノブにはレッドステッチが入り、シートは新設計のバケットタイプが装備された。

スズキ4代目「スイフトスポーツ」
2017年にデビューした4代目「スイフトスポーツ」

注目のパワートレインは、140ps/23.4kgmを発揮する1.4L直4 DOHC直噴ターボエンジンと6速MTおよび6速ATの組み合わせ。エンジンには、7噴口インジェクターや高圧燃料噴射ポンプ、ターボの高精度ウエイストゲート制御が組み込まれた。

4代目「スイフトスポーツ」のコクピット
4代目「スイフトスポーツ」のコクピット

安定性に優れたワイドボディの精悍なスタイル、クラストップのパワーウェイトレシオを誇る4代目スイスポの車両価格は、183.6万円(6速MT)/190.62万円(6速AT)と、スイフト伝統の200万を切るリーズナブルな設定だった。

4代目スイフトスポーツの前後シート
4代目スイフトスポーツの前後シート
3代目と4代目のスイフトスポーツ比較
3代目と4代目のスイフトスポーツ比較
4代目スイフトスポーツのボディカラーバリエーション
4代目スイフトスポーツのボディカラーバリエーション

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4代目スイスポの走りはパワフル、加速は鋭く、シャープなハンドリングにより、まさに意のままにスポーツドライブが楽しめた。こんなホットハッチが、200万足らずで入手できるのだから、人気があるのも当然だ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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