
このところドイツでは「アウディはBMWの真似の度が過ぎている」とさえ言われているという。このほどスクープ班のカメラがとらえた、アウディが開発中のバッテリー電気自動車と思われる新型プロトタイプからも、デュアルヘッドライトなど、BMWを彷彿とさせるスタイリングの特徴がいくつか確認できる。

先日は、内燃機関エンジンを搭載するRS6 アバントをスクープしたが、このプロトタイプには、テールパイプがなく、グリルが閉じられている。また、フロントウィンドウには電圧注意のイエローステッカーが貼られていることから、おそらく最高出力725psを超えるプラグインハイブリッド・システムを搭載したクルマだと予想される、これは通常のRS 6アバントではなく、電気自動車(EV)だ。おそらくRS6 アバントe-tronだろう。
名称こそ内燃機関版のRS 6 アバントと変わらないが、EV版はまったく異なるアーキテクチャを採用している。内燃機関版のRS 6はPPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバスション)をベースとしているのに対し、EVはPPE(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)と呼ばれるものが採用されている。
そのため、2段ヘッドライトなどの特徴的なデザインによる外観の違いだけでなく、ボディ内部も異なっており、アウディが両車をうまく使い分けているものと思われる。RS6 アバントe-tronは、サイドベントと一体化したフロントバンパーのワイドなエアインテークが特徴だ。また、力強いホイールアーチとスポーティなサイドスカート、そしてグリルに関しては通常のA6 e-tronとは異なるデザインとなっている。
サイドビューは、前述のサイドスカートと新しいホイールを除けば基本的に同じで、リヤエンドには異なるバンパー、アグレッシブなディフューザー、そしてテールゲートに取り付けられたスポイラーが装着されている。このモデルには、増加したパワーを抑えるために、強化されたブレーキが装備され、より低い最低地上高で再調整されたサスペンションにより、より速いコーナリング性能が実現される。
パワートレインについては、このモデルのプロトタイプが数多く公開されているにもかかわらず、依然として秘密にされている。しかし、初代RS 6 アバントe-tron(およびSedan e-tron)は、総合出力が約800psオーバーになるとの報道がある。これは内燃機関版の兄弟モデルで伝えられているものより僅かに高い出力だが、重量増加により、0~62mphの加速性能は同等になるはずだ。
RS6 アバント e-tronは、おそらく2027年モデルとして、2026年中に登場予定となりそうだという。














