これで新型車でもオーディオいじりを楽しめる

純正オーディオシステムを活かしながら、音質を向上させるソリューションがこの「デジタルサウンドプロセッサー」(DSP)だ。加えて独自にデジタルソースを取り込んだり、パワーアンプとしての機能をも担った製品だ。

市場にはすでに多くのDSP製品が存在するために、強くカロッツェリアらしさを追求し音質を突き詰めたという。
ターゲットユーザーを「過去にカーナビ&オーディオで音楽を楽しんでいたが、今は諦めかけている人」と「オーディオの遊びを何も知らない新規ユーザー」という、2つの方向性の人々に設定。上位モデルの『DEQ−7000A』とエントリーモデル『DEQ−2000A』の2モデルを共通プラットフォームで開発された。

『DEQ-7000A』にはリモコンを装備。調整とともに、Hi-RESデジタル音源も活用できる豊富な外部ソースのコントロールが可能となる。目立たないながらも、ハイセンスな仕立てが魅力的なワイヤードリモコン。
音場はPC用ソフトでセッティング。まるでモニタースタジオのような操作画面で、実に詳密な操作が可能。常に全体の設定が把握できるように、ポップアップ画面を極力なくし、この1面だけで全体の操作がわかるような配置となっている。同様のセッティングはスマホのアプリからも行うことができる。

新型車の「聖域」をうち破るオーディオファン羨望の製品

カロッツェリアの想定しているターゲットユーザーは、まさに的を射ているようだ。近頃の新しめのクルマのユーザーにとっては、オーディオはいじれない「聖域」になっていると感じている方が多いはず。すべては内部に取り込まれ、わずかな操作スイッチとモニター内での操作というスタイルがもはや一般的になろうとしている。この状況では、スピーカーすらも代えることに萎えてしまう。

そんな中での一筋の光明となるのがDSPだ。現代のクルマの操作スタイルをそのままに、サウンドの質を高めることができる。それだけでなく、様々なセッティングがユーザー自身でできるので「もうちょっと高音のバランスを変えよう」、「タイムアライメントを調整しよう」といったことを自在に行なうことができる。

また『DEQ−7000A』なら本体だけでもスピーカー出力を8チャネルも持っていることから、トゥイーターとウーファーが分離しているクルマなら、高域、低域を別々に接続してこのDSP内のネットワークで、音域を分けたりクロスオーバーさせたり音量調整することも可能。そうなるとさらに、広域用のチューンアップスピーカーを買い足してより音場を理想に近づける、なんてこともできたりするのだ。

こちらはエントリーモデルの『DEQ−2000A』(実勢価格5万3000円前後/税込)。入力はスピーカー x 4ch、RCA x 4ch、そしてBluetooth。出力は80W (最大)x 4ch(4Ω)、プリアウトRCA x 6ch。動作サンプリングレートは96kHz/24bit。ボディ別といくつかの車種別チューニングデータを提供、今後もこれらのデータを拡充していく計画だ。12月発売予定だが、7月から全国のオートバックスにて先行発売されている。