加速感や静粛性は特筆レベル EV初の「NISMO」も追加

日産は軽自動車のサクラを底辺とした3車種のピュアEVを展開する。そのフラッグシップが2022年にデリバリーが開始されたアリア。

エクステリア

NISMO 専用バンパーやオーバーフェンダーなどで外観を差別化。標準系は全長4595 ㎜と異なる。ダブルのシャークフィンアンテナはプロパイロット2.0装着車の識別ポイントだ。最小回転半径は5.4m。

24年にはEVとして初となる高性能版「NISMO」バージョンも追加して、現在に至っている。アーチ型のルーフラインを備えたいわゆる〝クーペSUV〞風味の強いプロポーションのアリアの全長×全幅は、4595㎜×1850㎜。全高は1655㎜となっている。

インストルメントパネル

12.3インチのセンターディスプレイとフルデジタルメーターによるコクピットは最新のEVらしいムードを高める。タッチセンサーに見えるエアコン操作系は振動によって操作感を表現するハプティクススイッチとなっているのも新しい。

標準モデルに比べてスポーティな内外装のデザインとともに専用のコンピューターチューンや4WD制御、さらにブレーキやサスペンションにも専用のチューニングが施される「NISMO」バージョンでは、僅かに低い全高が採用される。

居住性

バッテリーやモーター出力、駆動方式が複数用意され、バリエーションは多彩。テストドライブを行なった「B6」は最もベーシックな仕様で、66kWh容量のバッテリーにより最高160kW(218PS)と最大300Nm
のパワーとトルクを発するモーターが前輪を駆動する。バッテリーを床下に搭載するためにフロア位置は少々高めだが乗降性は良好。後席の足元フロアは完全にフラットで、キャビン空間は大人4人に十分な広さ。

うれしい装備

後席中央に内蔵されたカップホルダー付きアームレストは全車に標準装備。肘を掛けたときの剛性感が高く、リラックスした乗車感を味わえる。
月間販売台数              220台 (24年9月~25年2月平均値)
現行型発表    20年7月(「NISMO」追加 24年3月)
一充電走行距離 ※WLTCモード  640㎞ ※「B9」のFWD車 

ラゲッジルーム

空調ユニットをコンパクト化したことによって前席の足元も広々で、サイドウォークスルーも楽々可能な点もアリアならではの特徴。クルージング時のフラット感が今ひとつな点は少々惜しいが、滑らかな加速感や静粛性の高さは特筆レベルにある。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.167「2025-2026年 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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